お金を借りるときに準備しておくべき書類を全て紹介
お金を借りるとき、金融機関と契約することになるので書類が必要です。融資してくれる金融業者によって違いはあるものの、最低でも以下の2点は準備しておく必要があります。・本人確認書類
・収入証明書
本人確認書類として有効なもの
本人確認書類として提出できるものは、「運転免許書、健康保険証、パスポートなど」が一般的です。※平成28年10月1日より犯罪収益移転防止法が改正されて顔写真の無い本人確認書類単独での利用はできなくなったため、健康保険証を身分証明書とする場合は住民票などもう1点身分証明書が必要になります。
収入証明書として有効なもの
借入希望額が50万円を超える場合、収入証明書が必要になります。提出できるものは、「源泉徴収票、確定申告書、給与明細書」が一般的です。どれも最新のものを用意する必要があり、給与明細書に関しては直近2ヶ月分が必要です。金融機関によっては1年分の賞与の明細書の提出も求められる場合があります。
この2つの書類は銀行や消費者金融問わず、お金を借りるなら必ず提出しなければいけないものです。カードローンやキャッシングは上記の2種類の書類があれば申込みができますが、住宅ローンになると必要書類はさらに増えます。
銀行の住宅ローンでお金を借りる時に提出が必要な書類
住宅ローンを目的として銀行からお金を借りるときに必要になる書類があります。マイホームは大きな買い物ですから、キャッシングとは手続き方法に違いがあるのは当たり前なのかもしれません。まずは申込の時点で以下の4つの書類を提出する必要があります。
1.住宅ローン申込書
2.本人確認書類
3.収入証明書
4.健康保険証
金融機関によって多少異なる場合はありますが、ほぼ全てのケースで上記4つの書類の提出は求められます。この時点で住宅の売買契約書は必要なく、家の金額が分かる見積書またはパンフレットで問題ありません。
上記の書類を提出することで、銀行は融資可能かどうかの仮審査を行います。融資可能となった場合は、正式契約のために以下の書類を用意することになります。
1.家の売買契約書
2.重要事項説明書
3.建築確認済証
4.間取り図または配置図
5.土地登記事項証明書
6.土地の公図
7.連帯保証人の本人確認書類
少し専門的になりましたが、正式な申込みの際には住宅の契約書などが必要になります。戸建てかマンションか、連帯保証人の有無でも書類が変わります。どんな書類が必要か、いつまでに提出しなければいけないのかなどは、金融機関が仮審査に通過した時点で教えてくれます。
その他用意しておくべきものは、返済に使う口座です。住宅ローンは毎月口座引落で返済していくので、返済用の口座を用意しておく必要があります。銀行で住宅ローンを組むなら、契約と同時に口座開設も可能です。
すでに利用している銀行で住宅ローンを組むなら、その口座をそのまま使用できます。また自営業者は納税証明書が必要になります。
その他には保証人になる方に関連する書類も必要です。保証人の住民票、印鑑証明書、承諾書などを準備しておきましょう。承諾書とは、保証人になりますという意思表示を証明するもので、署名と捺印が必要です。
これらが住宅ローンを申し込む際に必要になる書類です。借りる額が大きくなるほど、「どうしてそのお金が必要なのか」、「必要な額の根拠」、「借りたお金の使いみち」などを証明する必要が出てきます。
必要になる書類はどこで入手できる?
お金を借りる時に必要な書類は、本人確認書類以外はどこで入手すればいいのかわからないという人もいるはず。そこで本章では、ここまで説明してきた書類を用意する方法を紹介します。収入証明書
源泉徴収票は年末に会社から配布され、給与明細書は毎月会社から発行されます。なくした場合は総務に確認することで、再発行してもらえる可能性があります。確定申告書は毎年確定申告をした際に控えをもらえるので、それを準備します。住宅ローン申込書
申込書は住宅ローンを契約する金融機関でもらうことができます。記入例なども置いてあるので、窓口で「申込書が欲しい」と伝えましょう。家の売買契約書
売買契約書は当然ですが、住宅を買う契約をする際にもらえます。住宅ローンで家を買う人が大半なので、販売側もそれを見越して準備してくれているケースが大半です。重要事項説明書
重要事項説明書というのは、購入する住宅の権利関係や建築基準法による建物の制限など、重要なことが記載された書類です。宅建士が購入者に対して説明する際に使う書類なので、個人間売買で家を買う以外は必ず発行されます。建築確認済証
建築確認済証というのは、これから建てる住宅が建築基準法に適合していることを証明する書類です。これがないと着工できないので、住宅販売会社は必ず作成しています。これも住宅ローンに使うと説明すれば、相応のものを準備してもらえます。間取り図または配置図
建築または購入する住宅の間取り図は、契約の際にもらうことができます。マンションの場合、パンフレットで代用できるケースがあるのでパンフレットをもらうようにしておきましょう。戸建ての場合、契約時にもらうようにしておきましょう。土地登記事項証明書
土地登記事項証明書というのは、住宅を建てる土地の登記情報が記録されている書類です。基本的に法務局で取得することになり、支局や出張所でも取得可能です。一通600円で取得でき、インターネットで取得する場合は300円程度で可能です。金融機関によってはインターネット発行した土地登記事項証明書は住宅ローン契約に使用できない場合があるので、事前に確認を取っておきましょう。土地の公図
公図というのは、その土地の形状などを記した地図のようなものです。これも法務局で取得可能なので、土地登記事項証明書と一緒に取得しておきましょう。費用は1通につき450円です。連帯保証人の本人確認書類
これは連帯保証人をお願いする人に頼み、コピーを取ってもらいましょう。申込書に連帯保証人の署名と捺印が必要な場合があるので、事前に確認しておくことが大事です。何度もお願いするより、連帯保証人に記入または用意してもらいたいものがあるものをまとめておき、一度にお願いした方が心象が悪くなりません。知人や親戚にお金を借りるときに必要な書類は何?
知り合いとか親戚からお金を借りるのに、どうして書類が必要?と思うかもしれません。しかし身近な人だからこそトラブルになった時のダメージは大きいので、最低でも借用書は用意しましょう。借用書にはフォーマットなどないので、以下の内容が記されていれば問題ありません。
・「借用書」というタイトル
・借用書を作成した年月日
・貸してくれる人の名前
・「いつ」「いくら」借りるのか
・返済期限
・返済方法
・借りた人の住所氏名と捺印
最低限、これだけの情報が揃っていれば借用書として認められます。金利は話し合いで決めれば問題ありませんが、返済は銀行振込を利用しましょう。返済の実績を証明しておくことが大事です。
知り合いや親戚だからこそ、お金の貸し借りはしっかりしておかなければいけません。自分にとって近い立場の人からお金を借りて、それがトラブルの元になったという話は山ほどあります。
お金を借りる人、お金を貸す人、どちらにとっても借用書は必ず作成することをお勧めします。
まとめ
この記事では、お金を借りる時に必要な書類について紹介してきました。カードローンやキャッシングなら本人確認書類と収入証明書があれば問題ありませんが、住宅ローンは必要な書類がかなり増えます。とはいえ住宅購入はローンを組む人が大半なので、銀行も必要書類の準備方法はしっかり教えてくれます。住宅を購入する際に「ローンを組む」と話せば、対応する書類は用意してもらえるでしょう。自分で取得しなければいけない書類も、どこでどのように取得すればいいのかしっかり教えてもらえます。
書類がないことには仮審査すらできないので、しっかり準備して万全な状態で申込みをしましょう。
この記事の監修者
鳥海一哉 公認会計士・株式会社BBWave代表取締役
監査法人勤務時に上場消費者金融業や信用金庫の主査を担当。その後、上場企業財務部に勤務し、収支管理統括、金融デリバティブ取引のフロント及びミドルオフィス業務に従事。…詳細はこちら→監修者プロフィール詳細