足利銀行のフリーローンの特徴解説
『フリーローン』とは、使用目的は決まっているけど、それに対応するローンが金融機関で用意されていない時に使うものです。旅行費用や入院・介護費用など、一時的に多額のお金が必要になるシーンは少なくありません。そんな時に便利なのがフリーローンです。多くの金融機関で取り扱っているものですが、ここでは栃木県宇都宮市を拠点とし、通称“あしぎん”でも知られる地方銀行、足利銀行のフリーローンに注目します。
足利銀行のフリーローンには、「あしぎんフリーローン」、「WEB完結ローン・ウエブロ」、「女性のためのフリーローン・ふるり」などがあります。中でも、WEB完結型にもかかわらず高額融資が特徴の「WEB完結ローン・ウエブロ」をメインに解説します。
「WEB完結ローン・ウエブロ」の商品概要
【商品名】WEB完結ローン「ウエブロ」
【使いみち】使いみち自由(事業性資金を除く)
【借り入れ限度額】10万円以上500万円以内(1万円単位)
【金利率】年率4.80%~13.80%
【金利の変動】固定金利
【借り入れ可能期間】1年以上10 年以内(1か月単位)
【審査回答までの時間】最短即日
【融資までの時間】最短4営業日
【来店の要・不要】不要
金利について
金利は、年率4.8%~13.8%です。最高金利である13.8%は、他行と比べても標準設定です。10万円の借り入れでも、13.8%を越えることはありません。現在、消費者金融から金利18%ほどの返済プランを組んでいる方でしたら、4%以上も金利が低い計算になります。
また、契約時の金利が完済まで適用される“固定金利”なので、安定した返済計画が可能です。
借り入れ限度額について
借り入れ限度額は、最大500万円です。来店型の場合、限度額が500万円以上というローンも珍しくありません。しかし、WEB完結型の場合、多くとも300万円程度が一般的なので、「WEB完結ローン・ウエブロ」の高額設定は貴重と言えます。ただし、300万円以上の融資となると、審査のハードルが高くなるということは覚えておきましょう。
その他の特徴
WEB完結型なので、“来店不要で申込みから融資までが完結”します。もっと掘り下げれば、書類のポスト投函もないので、自宅から一歩も外に出ずに融資を受けることが可能です。使いみち自由なので、おまとめローンとしても利用できます。また、“スピーディー融資”も可能です。これらの特徴に魅力を感じる方でしたら「WEB完結ローン・ウエブロ」の申し込みがおすすめです。
その他のおすすめポイントについては、後述する「足利銀行のフリーローン、メリット/デメリット」も参考にしてください。
足利銀行のフリーローンの利用方法
「WEB完結ローン・ウエブロ」の利用方法、【シミュレーションの活用・申し込み手順・審査回答や融資までの時間】などについて解説します。
シミュレーションの活用
「WEB完結ローン・ウエブロ」に申し込む前に、シミュレーションで返済イメージを確認しておくと便利です。ホームページ上に設置された“ローン返済額シミュレーション”の入力欄に、【借り入れ希望額・ボーナス返済額・借り入れ期間・金利】などを入力します。すると、【毎月の返済額・年間返済額・返済総額】などを知ることができます。ちなみに利息額は、“返済総額から借り入れ額を差し引いた金額”になります。
申込み手順
“仮審査”の申し込みは、インターネットから可能です。「WEB完結ローン・ウエブロ」に申し込みするなら、足利銀行の普通預金口座を開設していなくてはいけません。もしも口座開設がまだの方は、先に口座を作ってから申し込むか、「あしぎんフリーローン」の来店型の申し込みを検討しましょう。
【仮審査申込みから融資までの流れ】
仮審査申し込み
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仮審査の結果回答
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返済用口座の設定
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勤務先への在籍確認
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本審査の回答
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契約内容の確認(融資希望者)
↓
融資
“仮審査の申し込み”は、「お申込みはコチラから」ボタンをクリックして申し込み画面に進みましょう。“仮審査の回答”は、メールによって通知されます。この際に、承諾された金利と限度額を知ることができます。もし、希望した限度額が承認されなければ、【審査落ち(融資0円)、もしくは減額】での回答となります。
承諾された内容に納得できれば、すでに開設している口座(返済用口座)の設定に進みましょう。融資額に納得ができなければこの際にキャンセルも可能です。口座の設定は、本人確認の役割でもあるので、まだ融資確定という状況ではありませんが必要な手続きです。設定完了後には、勤務先への在籍確認が行われます。
“本審査”では、【仮審査申込書の内容・提出書類・個人信用情報機関の共有情報】などが確認されます。それぞれの内容に何も問題が無ければ、最終的な審査回答がメールで通知されます。さらに、足利銀行の普通預金口座に“承諾された金額が一括で振込み”となります。
審査回答や融資までの時間
仮審査の回答は、最短即日です。【申込んだタイミング・混み具合・審査の進行状況】などによっては数日かかることもありますので、過度な期待は禁物です。2~3日くらい様子を見ておくのが無難です。
融資までの時間は、4営業日ほどと公表されています。カードローンと比較すると、超スピーディーではありませんが、フリーローンとしては早い部類です。ちなみに「あしぎんフリーローン」の場合、WEB完結型なら4~7日程度、来店型なら1~2週間程度とされています。
足利銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
「WEB完結ローン・ウエブロ」に申し込む際には、事前に普通預金口座の開設が必要です。これによって、提出する書類を少なくするという役割も果たし、フリーローンの契約までの流れがスピーディーになります。口座開設は、“あしぎん口座開設アプリ”を利用することによって、来店せずにスマホで簡単に行えます。他に必要とされる書類は以下の通りです。
仮審査申込み時
・仮審査申込み書類
仮審査の申し込み時には、ホームページの「お申込みはコチラから」ボタンから進む“申し込みフォーム”に、必要事項を入力し送信するだけです。この時点では、それ以外の書類の提出は原則必要ありません。申込み内容に疑問や問題点などがあった場合に限り、銀行や保証会社から、電話やメールなどの確認があることも想定しておきましょう。
正式申し込み手続き時
・足利銀行からメールで送られる書類内容に同意
・収入証明書
正式申し込み時には、改めて正式書類を提出する必要が無いので手間がかかりません。収入証明書は、300万円以上の融資の場合に提出が求められます。対象は、【源泉徴収票・住民税決定通知書・公的機関発行の所得証明書】など、いずれかの書類です。借りたお金の使いみちを証明する“見積書”の提出は、原則不要です。
事前に必要となる書類を確認しておけば、よりスピーディー融資につながるだけでなく、申し込みの不安を取り除くことができます。
足利銀行のフリーローン審査基準
足利銀行のフリーローンである「WEB完結ローン・ウエブロ」を利用できる方や、保証会社の審査基準について解説します。
利用できる方
利用できる方は以下の通りです。
・借り入れ時の年齢が、満20歳以上満65 歳未満の方
・最終返済時の年齢が、満71歳未満の方
・継続安定した収入がある方
・足利銀行の普通預金口座を開設し、キャッシュカードを所有している方
年齢制限の上限が65歳未満と、高齢者にややシビアな条件です。65歳以上の方は、年齢制限にゆとりがある「あしぎんフリーローン」を検討してみましょう(最終返済時の年齢が、満75歳未満)。安定した継続収入があれば、【パート・アルバイト・新卒者・転職後1年未満の方】でも申し込みが可能です。ただし、学生の方は申込みできません。
また、とくに営業エリア制限が条件項目に謳われていませんが、店舗がある周辺に住まいや勤務先がある方の審査が有利になります。例えば、九州に住まいや勤務先がある方が、足利銀行のフリーローンに申し込んだ場合、「なぜ、わざわざ九州から申し込むのだろう?」と疑問に思われるのが一般的です。微妙なエリアに住まいや勤務先がある方は、事前に自分が申し込み対象かどうか、オペレーターなどに確認してみましょう。
保証会社「ジェーシービー」の審査
「WEB完結ローン・ウエブロ」と契約するには、“足利銀行”だけでなく、JCBカードで知られる“(株)ジェーシービー”の審査が必要となります。融資の許可をはじめ、金利や借り入れ可能額もこの審査で決まります。
「WEB完結ローン・ウエブロ」に契約する際には、担保や連帯保証人は原則必要ありません。なぜかと言うと、“ジェーシービー”が連帯保証人の代行となってくれるからです。つまり、負債者に返済能力がなくなった場合(3か月以上の延滞)、負債者に代わってジェーシービーが足利銀行に、返済残額を支払ってくれます。フリーローンの場合、かなりの高額融資となるので、審査が厳しくなる大きな理由です。
足利銀行のフリーローンの審査に通過する方法
足利銀行のフリーローンである「WEB完結ローン・ウエブロ」の審査をより有利に通過するための方法について解説します。
本審査の回答まで気を抜かない
仮審査に通過すると、普通預金口座をヒモづけする設定へと進みます。設定というと審査に通過したのも同然と考えてしまいます。ここが大きな落とし穴で、仮審査に通過したからといって、安心し切ってしまわないことが重要です。
仮審査に通過したあと、本審査に通過できる方は、全体の約半分程度とも言われます。一般的に仮審査は、窓口となる銀行と保証会社が行います。さらに、もう一度保証会社が最終的に行う審査が“本審査”です。正式な回答を得られるまで気を抜かないことが大切です。また、正式申し込みの際に、来店型を選んだ場合は心証をよくする努力が必要です。
関連会社について確認しよう
審査には、過去の返済情報が大きな判断基準となります。もちろん、借りたお金をしっかり返済している履歴のみならばかなり有利です。実は、まったく借り入れ履歴が無い人よりもプラス評価とされる場合があります。
過去の返済履歴の確認には、“個人信用情報機関”の共有情報や、“足利銀行”の利用履歴などが見られます。ただし、それだけではありません。保証会社である“ジェーシービー”が発行する「JCBカード」の利用があれば、その履歴も照合されます。
また、足利銀行は、2016年10月に “常陽銀行”と経営統合しているので、情報が共有されることも考えられます。これらの関連会社との金融事故が過去にあった場合、審査が不利になります。思い切って関連しない他の金融機関のローンを検討することも必要かもしれません。
足利銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
審査に通過しないと考えられる理由の一つに【借り入れ件数】があります。それがなぜなのかとその対策について解説します。おまとめローンとして利用を考えている人は要チェックです。
【通過しない理由】
フリーローンの審査では、返済能力に問題がないかを調べるための項目に“借り入れ件数”というものがあります。ローンの審査では、借り入れ総額よりも借り入れ件数が重要です。例えば、2社から100万円ずつ返済総額200万円の借金を抱えた人よりも、5社から30万円ずつ返済総額150万円の借金を抱えている人の方が、審査通過が厳しくなります。
なぜかというと、借り入れ件数が多いということは、1社目の融資額が少なかったから、2社目、3社目の借り入れに手を出してしまったと判断されるからです。つまり、“高額融資が承諾されない返済能力に欠ける人物”と見られ、マイナス評価される要因です。
また、借り入れ件数が5件以上となった場合、銀行のフリーローンの審査はほぼ通過できないと考えられます。この状態で申し込んでも、負けとわかっている試合にいどむようなものです。借り入れ件数が4件以下か5件以上かで、大きく審査結果が変わると考えられます。
【対策】
借り入れ件数が少ないほど、審査ではプラス評価されます。5件以上の借り入れ件数がある場合、最低でも4社以下に借り入れ件数を減らすことが重要です。この場合、金利が高くとも、消費者金融など融資を受けやすい金融機関から、まとまった金額を借りましょう。既存の金融機関の中でも、借り入れ金額が少ないところから返済していくことで、より借り入れ件数を少なくすることが可能です。
足利銀行のフリーローンの返済方法
「WEB完結ローン・ウエブロ」の返済方法、【返済の手順、繰り上げ返済】などについて解説します。
返済の手順
返済方式は、“元利均等返済”です。元利均等返済とは、完済まで元金と利息の合計額を均等にし、毎月同じ金額を返済する方式です。また、融資金額の50%までなら、年2回のボーナス返済(増額返済)の併用が可能です。
返済日は好きな日を選ぶことができ、足利銀行の普通預金口座から自動引き落としとなります。できれば、返済日は給料日の2,3日後に設定しておけば、優先で引き落としされるので、返済遅延を防げるのでおすすめです。
また、店頭やホームページ(返済額シミュレーション)などで、毎月の返済額を試算してから、フリーローンに申し込むのが賢いでしょう。
繰り上げ返済
足利銀行のフリーローンは、“個人インターネットバンキング”からの繰り上げ返済(臨時返済)が可能です。返済中に一部金を追加返済する“一部繰り上げ返済”と、完済時に全額を返済する“全額繰り上げ返済”に対応しています。1回の返済につき10万円以上から申し込みが可能です。
いずれも手数料は無料なので、こまめな返済が可能です。早いうちに返済すれば、あとの利息額がより少なくなります。つまり、同じ金額を繰り上げ返済するのでも、1年目と2年目とでは、1年目に返済した方が、利息額をグーンと減らすことができます。ぜひ覚えておいてください。
足利銀行のフリーローン、メリット/デメリット
「WEB完結ローン・ウエブロ」のメリットとデメリットについて箇条書きで整理してみましょう。
メリット
・使いみち自由なのでおまとめ利用が可能
・カードローンの返済だけでなく、クレジット返済の借り換えが可能
・利息や月々の返済額を減らし、返済期間を短縮することができる
・規模拡大する地方銀行なので安心
・申し込みから融資までが自宅で完結(来店がいっさい不要)
・担保や連帯保証人が不要
・WEB完結型でもボーナス返済の併用が可能
・WEB完結型でも500万円までの高額融資
・他行に比べ、融資までがスピーディー
・正式申し込み手続きの書類が不要
・見積書の提出が不要
・300万円までの融資なら収入証明書の提出が不要
・追加の借り入れができないのでスムーズに完済できる
・返済日が月に1回にまとめることができるので、返済遅延を防げる
・月々の返済やボーナス返済が、自動引き落としなので管理しやすい
・繰り上げ返済ができるので、早期返済も可能
・繰り上げ返済の手数料が無料
・繰り上げ返済の手続きが自宅で完結
・“元利均等返済”かつ“固定金利”なので、毎月の返済管理がしやすい
・借り入れ金額や融資期間が1万円、1か月単位で決められるので、利息が節約できる
・総量規制の対象にならない
・ローンセンターなら土日でも相談や手続きが可能
デメリット
・申し込み時点で、足利銀行の普通預金口座が必要
・300万円以上の融資の場合、収入証明書が必要
・勤務先への在籍確認がある
・高額融資なので、保証会社の審査が厳しい
・追加融資が受けられない
・申し込み対象者の、暗黙のエリア制限がある
足利銀行では、土日でも利用できる“ローンセンター”を各地に設置しているので、何か問題や不明点などを、専門の担当者の顔を見ながら相談することができます。WEB完結型は便利ですが、機械的な進行なので心配という方にもおすすめです。
フリーローンを選ぶ際のポイント
足利銀行のフリーローンに限らず、フリーローンを選ぶ際のポイントのひとつに、【勤務先への在籍確認の有無】があります。
「WEB完結ローン・ウエブロ」の契約までの流れにもありますが、消費者金融をはじめ、銀行などのローン審査では、“会社への在籍確認”を必要とすることがあります。なぜかと言うと、申込み希望者の中には、審査を有利に運ぶために、実際に勤務していない会社や過去に働いていた会社の情報を申告する方がいるからです。
電話確認の趣旨はともかく、勤務先に銀行から電話があることは、そうそうあることではありません。カンの鋭い人だと、「もしかしてAさん借金しているのでは?」と、思われてしまうのが心配です。ですが、そこは各金融機関も対策をしています。
消費者金融の場合は、原則として担当者の個人名だけ名乗って電話がかけられます。銀行の場合は、銀行名を名乗るのが一般的です。ですが、事前に希望しておけば、銀行名を名乗らず、個人名でかけてもらうことも可能です。ただし、これらの配慮があっても心配という方は、ローンに申し込む前に、“勤務先への在籍確認の電話”があるかどうかを調べ、それに基づいてフリーローンを選ぶことも重要です。
レディースローンと、足利銀行のフリーローンの関係
足利銀行のフリーローンには、「WEB完結ローン・ウエブロ」の他にも、「女性のためのフリーローン・ふるり」があります。これは、ローン名を見てもわかりますが、需要が高まる“レディースローン”です。
従来、女性への融資は、男性よりも不利となることが多く、敷居が高い風潮がありました。男女平等の雇用が加速する中でも、産休や結婚などによる将来的な返済リスクを考えれば、審査が厳しくなるのも当然です。
そんな中、「女性のためのフリーローン・ふるり」は、「あしぎんフリーローン」と、金利や限度額などのスペックがほとんど同じです。女性が申し込みやすくするために、入り口を女性専用にしたものでしょう。担当者が女性なので相談しやすいのがレディースローンの大きな特徴です。男性には相談しにくいことでも、担当者が女性だと気持ちが楽になります。
足利銀行のフリーローンへの借り換えについて徹底解説しました。用途や条件に合わせてローンを選ぶことこそ、賢くお金を借りる第一歩です。