銀行のフリーローンの魅力は低金利にあり!
お金を借りようとしたときに、カードローンや住宅ローンなど様々な種類があり、どの商品を選べばいいのか悩んでしまいますよね。
ここでは数ある金融商品のうち、低金利が魅力の銀行のフリーローンについて、そのメリットとデメリットも含めて紹介します。
いくつもある金融商品のなかで、銀行のフリーローンをおすすめした理由はその金利にあります。もちろんすべての商品が低金利というわけではありませんが、比較的利用しやすく、しかも追加融資を受けることができないため、返済期間が明確になっているという魅力もあります。
どれくらい金利が低いのか、人気の高い商品でチェックしてみましょう。
銀行名 | 商品名 | 金利 |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | ネットDE多目的ローン | 変動5.475% |
みずほ銀行 | みずほ銀行多目的ローン | 変動5.875% 固定6.800% |
りそな銀行 | プライベートローンJ | 固定金利6.5%~14.0% |
りそな銀行のプライベートローンJだけ最大金利が高めですが、これは借入金額や利用者のステータスによって変わりますので、最大限度額の300万円近く借りると、最低金利の6.5%で利用できる可能性が高くなります。
銀行のフリーローンはそのほとんどが、10%以下の利率で利用することができ、しかも返済期間が7~10年と無理のない範囲に収まっていますので、返済総額が膨らむことなく、計画的な返済をすることが可能です
ただし、誰でも簡単に借りることができるわけではないというのが、銀行のフリーローンの難しさでもあります。低金利ゆえに厳しい審査がありますので、どのようなポイントを審査されるのか、その審査基準について次に紹介します。
審査を受ける前に知っておきたい審査基準
お金を借りるときは、低金利の金融商品ほど審査が厳しくなる傾向があります。これは銀行でも貸金業者でも同じことで、審査を通すためには、その審査基準を把握しておくことが大切です。ここでは銀行フリーローンの審査基準について説明します。
利用条件をクリアすること
ほとんどの商品が、利用のための条件を提示しています。年齢や年収、そして勤続年数などにある程度の条件を設定していることが多く、みずほ銀行多目的ローンでは下記のような利用条件が設定されています。
- 借入時の年齢が満20歳以上満66歳未満
- 最終返済時年齢が満71歳未満
- 勤続年数(自営は営業年数)2年以上
- 前年度税込年収(個人事業主は申告所得)が200万円以上
- 安定かつ継続した収入の見込める
- 保証会社の保証を受けられる
まずこれだけの条件をクリアしなければ、どんな人でもみずほ銀行多目的ローンを利用することができません。他の銀行でも利用条件は比較的高めに設定されているため、最低限これらの条件をクリアする必要があります。
審査落ちする可能性が高い属性
各金融機関が設定している利用条件は、最低限クリアしていなければいけないハードルで、クリアしていれば確実に借りることができるというわけではありません。例えば、ブラックリスト入りしているような人は審査落ちしますし、すでに他の金融商品で高額な借金をしている場合なども審査落ちする可能性があります。
返済が滞る可能性が高い人をふるい落とすことが審査の目的ですので、属性が悪い人は容赦なく審査落ちさせられるのが銀行のフリーローンの特徴です。
大手銀行系と地方銀行系はどちらが借りやすい?
銀行でお金を借りると言っても、メガバンクのような誰もが知っている大手銀行系と、地域密着型の地方銀行系とでは利用しやすさが若干変わってくると言われています。大手銀行系の審査はとても厳しいのに対して、地方銀行系は比較的利用しやすくなっています。
もちろん、地方銀行系の審査が甘いというわけではなく、条件のいい人ほどメガバンクで利用しようとするため、中小の金融機関となる地方銀行系は、やや審査基準を落としてでも幅広くお金を貸付する必要があるためです。
また地方銀行系ではそれぞれが工夫を行って、利用者を増やすための商品展開をしています。審査基準を落とすというのはそのひとつですが、メガバンクよりも低金利の商品を用意して、利用者を増やそうとすることもあります。
そのため、地方銀行系のフリーローンでは多種多様な商品があり、しかも審査に通りやすい傾向があるため、特にこだわりがない場合は、メガバンク以外にも視野を広げて、地元の銀行のフリーローン商品も比較検討の対象とすることをおすすめします。
ただし、とても魅力的な商品があっても、その銀行の営業範囲内で暮らしているか、もしくは勤務していなければ利用することができませんので、大手銀行系と生活範囲にある地方銀行系のフリーローンで商品選びを行いましょう。
銀行フリーローン比較のコツ
それでは実際に商品を選ぶときに、何を比較すればいいのかについて解説します。
金利
やはり最初に確認しておくべきことは金利です。たった1%の違いでも、借入金が大きい場合は返済総額や返済期間に大きな違いが出てしまいます。フリーローンを利用する場合は、少なくとも利率が10%以下になる商品を利用するようにしましょう。
変動金利と固定金利
フリーローン商品には変動金利のものと固定金利のものがあります。変動金利は政策金利や景気によって利率が変化する商品で、現在のような低金利の時代には有利ですが、インフレなどが発生して、利率が大幅にアップしてしまう可能性があります。
固定金利であれば契約時の金利のままで、有利に返済できます。ただし、現在は変動金利よりも利率は高めに設定されていますので、この傾向がずっと続くようであれば、不利な条件で返済することになります。どちらがいいというのではなく、違いを理解して選ぶことが大切です。
繰り上げ返済手数料
フリーローン商品の特徴として、繰り上げ返済手数料を高めに設定していることが挙げられます。繰り上げ返済をしない場合は気にする必要はありませんが、ボーナスなどで繰り上げ返済を考えている人は、繰り上げ返済によって損をする可能性があります。必ず繰り上げ返済手数料の比較するようにしましょう。
銀行フリーローンと総量規制の関係
貸金業者からお金を借りるときは、総量規制と呼ばれるルールにより、年収の1/3までしかお金を借りることができません。銀行は総量規制の対象外ですから、年収の1/3を超えても融資することが出来ます。このため、理論上は年収に関係なく商品の限度額まで借りることが可能です。
ただし、総量規制で決められている年収の1/3は意味なく設定されているのではなく、それ以上の貸付は破綻につながる可能性があるということで設定されているボーダーラインです。そのため総量規制と関係ないとはいえ、審査を受けるときのひとつの基準とされています。
年収が600万円であれば、200万円までの融資は比較的借りやすく、それ以上になるとどうしても審査が厳しくなる傾向にあります。借りられないということはないのですが、例えば公務員や有名企業に勤めているというようなプラスのステータスがあるかどうかで、利用限度額が変わってきます。
また、すでに他社からお金を借りているときも、同様に審査に影響を与えます。年収600万円で、すでに他社から50万円を借りている場合は、借りやすいのは150万円までという計算になり、借りたい金額まで借りられないというようなことが発生します。
これはフリーローンに限ったことではありませんが、総量規制の有無に関わらず、年収の1/3を超える金額の借金は、金融機関が簡単には貸してくれれない金額だと覚えておきましょう。
無担保と有担保の違いは?
お金を借りるときは、総量規制の有無に関わらず年収の1/3がひとつの目安であると紹介しましたが、フリーローンでは年収をはるかに上回る金額のお金を借りることもできます。それが有担保型のフリーローンです。家などを担保にすることで大きな金額のお金を借りることができます。
資産価値が2000万円の住宅を持っていて、それを担保にすれば単純に考えて、2000万円のお金を借りることができます。実際には資産価値の下落も考慮して、もう少し借り入れ金額は少なくなりますが、年収を超えるような大きなお金を借りることも出来ます。
高額なお金を借りる場合、もちろん審査は厳しくなります。とはいえ100万円くらいの金額を借りるのであれば、有担保と無担保では有担保のほうが審査に通りやすく、ステータスの低い人でも、資産があることでお金を借りることができます。
ただし、資産価値の計算などが必要ですので、審査のための時間がどうしても長くなります。借りやすくはなるものの、審査時間がかかるということは頭に入れておきましょう。すぐにお金が必要だというケースでは有担保ローンは向いていません。
また、返済が厳しくなって、なんども延滞を繰り返すようであれば、家を競売にかけられる可能性もありますので、確実に返済しなくてはいけません。そのようなプレッシャーはあるものの、年収の1/3以上のお金を借りたい場合は、有担保がおすすめです。
おまとめローンなどの借り換えに使ってもいい?
フリーローンは低金利で、なおかつ有担保型であれば年収の1/3を超えた金額でも借りることができます。そう考えるとフリーローンは借金の一本化にも適しているように感じるのですが、実際のとこと、フリーローンを借金の借り換えなどに使用してもいいのでしょうか?
フリーローンはその名前から想像すると「何に使ってもいいローン」と思われがちですが、実はカードローンなどと比べて、使用用途が限られてしまう金融商品です。このため、銀行によっては借換資金などの使用することをNGとしているケースもあります。
これらは金融機関によって異なりますので、もし借り換えに利用したい場合は、電話や窓口で相談するようにしてください。メガバンクのような大手銀行系の場合は、借り換えでの使用はNGとしていることが多いため、利用する前に可否の確認をしてください。
フリーローンの場合は、領収書が発行されるようなときに使用するための商品です。このため、借り換えのような使い方は考慮されていないため、使用不可ということになっていることがあるということを頭に入れておきましょう。
もしNGだった場合は、カードローンやおまとめ専用ローンを活用して、借金の一本化を進めるようにしましょう。そちらのほうが審査に通りやすいというメリットがありますので、低金利のフリーローンにこだわらず、目的に応じて他の金融商品を上手に活用してください。
返済を延滞したらどうなる?
計画的に利用するつもりでも、思わぬ事態によって返済が滞ってしまうことがあります。もし銀行のフリーローンを延滞してしまったらどうなるのでしょう?基本的な流れとしては、電話による連絡があり、数度の電話でも返済されない場合は、書面での督促を受けることになります。
それでもまだ返済できないでいると、最終通告として内容証明郵便が送られてきます。これを無視した場合は、裁判沙汰になる可能性があります。裁判所からの連絡も無視していると、資産や給料の差し押さえを受けることもあります。
それだけではなく、延滞をしてしまうと、個人信用情報に傷がついてしまうため、他社からの借り入れや、クレジットカードの作成ができないという状態にまで追い込まれてしまいます。延滞するとデメリットばかりが発生しますので、連絡なしに滞納をすることは避けてください。
失業などでどうしても返済が難しくなったときは、まずは窓口や電話などで銀行に相談するようにしてください。そうすることで、個人信用情報が傷つくことを避けられることもあり、返済計画の見直しも立ててもらえることもあります。
どうしても返済できないような場合は、借金問題に詳しい弁護士事務所に相談をして、債務整理の検討も行ってください。返すことのできない借金をいつまでも抱えて苦しむのではなく、完済方法も含めてアドバイスをしてもらったり、債務整理を進めてもらったりしましょう。
困ったときは電話や窓口で相談しよう
フリーローンは商品の情報がそれほど多くなく、またそれぞれの商品に関しても、ホームページなどの情報だけではすべて網羅できるわけではありません。もし疑問点や分からない点があったら、まずは電話や窓口で相談するようにしましょう。
すでに利用している人でも、「収入が減って返済計画が狂った」「今月の返済がどうしても厳しい」など、事前に相談することで解決策を考えてくれることもあります。最近は相談もインターネット上でできるため、困ったときはすぐに相談するようにしましょう。
インターネット上の情報も重要ですが、情報が古いままであることも珍しくありません。正しい情報を探し出すことに時間をかけるよりも、窓口に行って融資のための相談を受けたほうが、効率よく銀行選びを進めることができます。
場合によってはフリーローンよりも、さらに条件のいい商品を教えてもらえることもあります。そういうことはなかなか情報として出回りません。実際の申し込みはインターネットから行うにしても、きちんと商品のメリットやデメリットについて説明を受けた上で申し込みしてください。
「こんなこと聞いていいのかな」というような基本的なことでも、しっかりと回答してもらえますので、しっかりと相談窓口を活用して「そんなつもりではなかった」とならないように注意してフリーローンを利用しましょう。
まとめ
銀行のフリーローンはなんといっても、その低金利が魅力です。利率が低ければ低いほど、返済総額を減らすことができるなどのメリットがありますが、反対に審査が厳しくなるという傾向もあります。特に大手銀行系の審査は非常に厳しいということを覚えておきましょう
同じ条件であればメガバンクではなく、地方銀行系のフリーローンのほうがお金を借りやすいため、どうしても大手で借りたいというこだわりがない限り、地方銀行も比較検討の対象にリストアップしておきましょう。
銀行のフリーローンは年収の1/3を超えるお金でも借りることができますが、それでも総量規制を超える金額を借りるときには審査が厳しいとされています。審査に通りにくいステータスの人は、無担保商品ではなく、有担保型の商品を選ぶことを考えておきましょう。
自宅を担保にすることで、年収以上のお金を借りることもできます。もちろん返済できなくなったときのリスクがありますが、無担保商品でも返済できなくなれば、資産は競売にかけられてしまいますので、結果的には有担保も無担保も同じです。大きなお金が必要な場合は、有担保型の商品を利用しましょう。
またローン選びは、「金利、金利の種類、繰り上げ返済手数料」を意識して行いましょう。少しでも有利で、なおかつ自分のスタイルに合った商品選びを行うことで、フリーローン選びの失敗を防ぐことができます。それぞれの商品の違いを理解するためにもしっかり比較検討してください。