北洋銀行のフリーローンの特徴解説
一般的に、フリーローンの審査はカードローンよりも厳しいと言われています。ですが、それなりの準備をすれば、有利な条件で審査を受けることが可能。
- 申込みに必要な条件は?
- 審査を有利に受けるコツって何?
- 返済方法を知りたい
この記事では、北海道札幌市を拠点に営業する北洋銀行のフリーローンに注目します。
“ほくぎん”の愛称でも知られる北洋銀行のフリーローンには、「北洋WEBローン」「北洋フリーローン」の2種類があります。いずれもおまとめや借り換えに利用可能。この記事は、どちらのフリーローンを利用するとしても役立つ情報をまとめています。金利や限度額をはじめ、利用方法、審査基準、返済方法(月々の返済・増額返済・繰り上げ返済)など、徹底解説していきます。
北洋銀行のフリーローンは2種類
冒頭でも解説した通り、北洋銀行のフリーローンは2種類あります。どちらを利用しようか迷っている人のために、まずは金利などの特徴を紹介していきます。
1.北洋WEBローン
【商品名】北洋WEBローン【使いみち】使いみち自由(事業資金は不可)
【借り入れ限度額】10万円以上300万円以内(1万円単位)
【金利】3.800%〜14.000%
【金利の変動】変動金利
【借り入れ可能期間】1年以上10年以内(1ヶ月単位)
【来店の要・不要】不要
2.北洋フリーローン
【商品名】北洋フリーローン【使いみち】使いみち自由(事業資金は不可)
【借り入れ限度額】10万円以上500万円以内(1万円単位)
【金利】4.9%〜13.5%
【金利の変動】変動金利
【借り入れ可能期間】1年以上10年以内(1年単位)
【来店の要・不要】必要(仮審査までは不要)
金利の特徴
金利は“変動金利”が採用されています。これは、完済まで金利が変わらない“固定金利”と違って、返済開始後にも金利が見直されることがあります。後述する「北洋銀行のフリーローン返済方法」の項で詳しく解説しています。
借り入れ限度額の特徴
借り入れ限度額は、最大500万円まで可能。ただし融資額は審査で決まるので、誰でも500万円まで借りられるとは限りません。また、WEBローンの場合、300万円までとなっているのもポイントです。
その他の特徴
北洋フリーローンは、カードローンの返済だけでなくクレジットカードの返済もスッキリ一本化することができます。ただし、北海道内に住まいや勤務先がある方でないと申込みできないのがデメリットと言えます。
両者の特徴が分かったところで、次章ではフリーローンの利用方法を紹介していきます。北洋銀行のフリーローンの利用方法
この章では、北洋銀行フリーローンの「シミュレーションの活用・申し込み手順」、「審査回答や融資までの時間」などについて解説します。
シミュレーションの活用
北洋銀行のフリーローンに申し込む前に使いたいのが、“無担保ローンシミュレーション”というもの。このシミュレーションは、「借り入れ希望額」「ボーナス返済額」「金利」「借り入れ期間」を入力するだけで、月々の返済額や利息額などを事前に調べることが可能。お金を借りた後のことをイメージしやすくなるのでオススメです。北洋銀行のホームページに用意されているので、申込み前に一度確認しておきましょう。
申込み手順
北洋WEBローンはインターネットを使って借り入れまで行えるため、仮審査などはありません。北洋フリーローンは先に仮審査があるので、必ずホームページで確認しましょう。仮審査の申し込みは、インターネット(パソコンやスマホなど)、電話から可能です。最終的には店頭に足を運ぶ必要があるので、必要な手順を確認しておきましょう。
仮審査申し込みから融資までの流れ
仮審査申し込み(ネットで可能)
↓
仮審査
↓
仮審査の回答(SMSまたは電話)
↓
本人確認書類提出(郵送またはアップロード)
↓
本審査
↓
本審査の回答(電話のみ)
↓
契約(店頭のみ)
↓
融資
仮審査の申込みはネットで可能で、結果がSMSまたは電話で通知されます。この際に金利や限度額の回答も行われます。この場合、希望した融資額が承認されなければ、減額での回答となります。承諾された内容に納得できなければキャンセルも可能。問題なければ、本人確認書類を提出して本審査に入ります。
本審査の際には本人確認書類の提出が必須ですが、ネットからアップロードすることが可能。やり方がわからない場合は郵送となり、この時点では来店不要です。その後本審査が行われ、回答が電話で通知されます。在籍確認はこの本審査のタイミングで行われるようです。本審査では、「仮審査申込書の内容・正式申込書の内容・提出書類・個人信用情報機関の共有情報」などが照合されます。何も相違点などが無ければ無事契約となります。
契約の際には必要書類と普通預金の届け印を持って窓口へ行きます。手続きは30分程度で終わり、土日でも受け付けています。
審査回答や融資までの時間
審査回答や融資までの時間ですが、公式ホームページでは仮審査通過後に最短1周間程度かかると記載されています。急いでいる場合は担当者に連絡をすることで対応してもらえますが、基本的に仮審査回答まで2,3日、融資までに5日~10日ほど見ておくのが無難でしょう。
申し込みの手順が分かったところで、次章では必要書類について紹介していきます。
北洋銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
北洋銀行のフリーローンに申し込む際に必要な書類は以下の通り。仮審査に申し込む際はネット上で必要な情報を入力するだけなので書類は必要ありません。本審査前に本人確認書類が必要となりますが、コピーまたはアップロードで問題ありません。ここでは正式申込時に必要な書類を紹介します。
正式申し込み手続き時に必要な書類
・正式申し込み書類(窓口で用意)・本人確認書類
・所得証明書(50万円以上借り入れ希望の場合)
・普通預金の届出印
・口座番号が分かるもの(通帳またはキャッシュカード)
50万円以上の融資の場合、源泉徴収票などの所得証明書が必要となる場合があります。フリーローン全般の傾向でもありますが、使いみちが自由なので、何に使うかを証明するための「資金用途確認書類」の提出は基本的に不要です。とはいえ、提出を求められた場合に速やかに出せるよう、事前に準備しておくのがオススメです。
必要書類が分かったところで、気になるのが審査基準。北洋銀行はどんな審査をしているのか次章で確認していきましょう。
北洋銀行のフリーローン審査基準
北洋銀行のフリーローンはどんな審査基準なのか、本章では申込み条件とともに紹介していきます。
利用できる方(申込み条件)
利用できる方は以下の通りです。
・申込時の年齢が、満20歳以上の方
・完済時の年齢が、満70歳未満の方
・北海道内に居住地と勤務先がある方
・保証会社の保証を受けられる方
・北洋銀行の普通預金キャッシュカードを所有している方
申し込み可能な年齢制限の条件は、他行と比較しても標準です。パート・アルバイト・年金のみの受給者、専業主婦の方も利用可能ですが、専業主婦の場合、配偶者に安定した収入があることが条件となります。また、東京支店の普通預金キャッシュカード所有者は、申し込み対象外となるので注意しましょう。
また地方銀行では、高齢者の申し込みに積極的な傾向がありますが、基本的に60歳以上の方の審査は厳しくなるのが一般的です。ただし、退職金が見込める方、とくに定年を目の前にした公務員の方などは、返済能力が見込めることもあり、審査が有利と考えられます。
審査基準
申込み条件を満たしている人であっても、以下の審査基準を満たしている必要があります。
・使用用途
・年収や勤務先
・勤続年数
・他社借入状況
・個人信用情報に問題がないこと
北洋銀行の審査基準は極めて一般的な内容です。使用用途が妥当かどうかは当然見極められるので、極端な使用目的や年収に見合わない高額融資は断られます。
そして安定した仕事に就いていること、勤続年数が長いことも重要。当たり前ですが年収が高いほうが限度額も大きくなり、審査通過の可能性もグッと上がります。そして他社から必要以上に借り入れていないことや、信用情報に問題がないことも求められます。
過去に金融事故を起こしている場合、その情報が個人信用情報機関に登録されています。いわゆるブラックリストというものなので、5〜10年はどこからもお金を借りることはできないでしょう。
これらの審査を保証会社が行います。保証会社とは何なのか、簡単に説明しましょう。
保証会社とは
北洋銀行フリーローンの審査は、原則として保証会社が行います。保証会社とは保証人の代わりになる会社で、万が一返済が滞った時にあなたの代わりに北洋銀行にお金を返してくれるのです。とはいえ、代わりに返済してもらっても借金はなくならないので注意しましょう。
北洋銀行はWEBローンの場合は「ジェーシービー」が担当し、フリーローンの場合は「ノースパシフィック」「オリエントコーポレーション」「セディナ」が担当します。これらの保証会社が審査NGを出した場合、お金を借りることができません。
北洋銀行のフリーローンが、担保や連帯保証人が不要なのは、保証会社が連帯保証人となってくれるためです。フリーローンの場合、融資額が大きいので、審査が厳しいと言われるのも当然です。
また、連帯保証人となってくれる代わりに、保証会社に保証料を支払わなければいけません。保証料は、金利に含まるので別途請求されることはありません。あまり神経質に考えることはありませんが、返済期間が長くなれば、それだけ金利による利息額が多くなります。すると、結果的に保証料も多く支払うことになります。
審査基準を踏まえて、確実に審査に通るためのコツを次章で紹介していきます。
北洋銀行のフリーローンの審査に通過する方法
北洋銀行フリーローンの審査を、より有利にするための方法をいくつか解説します。
1.不要なカードの解約
他社のキャッシングやカードローンを契約している情報は、個人信用情報機関(CICなど)の共有情報で筒抜けです。この場合、今はお金を借りていないカードでも、契約数が多ければマイナス評価となります。複数社と契約していればいるほど、審査には通過できたとしても融資額が下がる要因になります。
せっかく申し込んだカードを解約してしまうのはもったいないですが、使用していないキャッシングやカードローンを整理(解約)してから申し込みすれば、より高額の融資を受けられる可能性が高まります。
2.保証会社名の審査に通過する方法
北洋銀行のフリーローンを契約するためには、保証会社の審査に通過することが重要です。保証会社はもちろん、これらの金融機関に関連する会社も含めて、過去に金融事故などのトラブルがあった場合、審査通過が厳しくなります。
たとえば、北洋銀行は2008年に札幌銀行と合併しました。つまり、以前に札幌銀行の利用をしていたことがある方で、遅延などの金融事故があれば、北洋銀行にその情報が引き継がれている可能性があります。社内で引き継がれている情報は、自社の管理なので、半永久的に保存されることも考えられます。
もし、「北洋銀行、札幌銀行、JCBカード」など、関連会社を含めた利用で、金融事故が過去にあった場合、いさぎよく他行のローンの申し込みを検討することも重要です。また、保証会社については、「フリーローンを選ぶ際のポイント」の項で、さらに掘り下げて解説しています。
北洋銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
対策をして申し込んだとしても、審査に通らないことはよくあります。そんな時考えられる理由に「過剰な借り入れ件数」があります。本章ではその対策について解説します。
審査に落ちるのは借り入れ件数が多いから
多重債務をまとめることが目的の場合、審査で注目されるのは、残りの返済総額よりも、借り入れ件数(何社から借り入れしているのか)が重視されます。意外と思われる方も少なくないでしょう。
たとえば同じ300万円でも、どのように融資を受けているかで大きく変わります。Aさんの場合、3社から100万円ずつ、Bさんの場合、2社から150万円ずつ借りているとしましょう。中には、1社から150万円の高額融資を受けているBさんの方が不利と思う方もいるでしょう。しかし、審査では3社から借金しているAさんよりも、少ない2社から借金しているBさんの方が、プラス評価されます。
借り入れ件数が多いということは、“1社からの融資額が制限された”、つまり、やむを得ず他の会社から借金せざるを得なかったと、審査では判断されるからです。
【対策】
このように、借り入れ件数が少なければ少ないほど、審査は有利になります。5件以上の借り入れ件数がある場合、銀行のローンならほとんど通過しないと考えられます。せめて4社以下に借り入れ件数を減らしてから、審査に申し込みましょう。ベストは3社以下です。
もし一気に件数を減らすのが難しい場合、少々金利が高い消費者金融など融資が受けやすい金融機関から、ある程度まとまった金額を融資してもらいます。無理のない範囲で、少しずつ借入れ件数を減らす方法がのぞましいでしょう。
北洋銀行のフリーローンの返済方法
この章では、北洋銀行からフリーローンでお金を借りたあとどう返していくか、返済方法を解説していきます。
返済の手順
返済方式は、“元利均等毎月返済”です。元利(がんり)とは、元本(融資額)と利息額のことで、その総額を毎月均等に完済まで支払う方法です。
また、ボーナス時には、いつもよりも多めに支払う“増額返済”の併用が可能です。増額返済は、年2回、借り入れ元本の50%までが返済可能額となります。増額返済は、年に12回ある月々の返済のうち2回、通常よりも上乗せ計上されます。
返済日は、好きな日を月に1回設定(完済まで同じ日)し、北洋銀行の普通預金口座から自動引き落としされます。また、増額返済を含む“返済の試算”は、ホームページ上のシミュレーションや、店頭でも確認することができます。
変動金利について
北洋銀行はWEBローンでもフリーローンでも変動金利が採用されています。変動金利は、返済を開始したあとでも、金利の変動があれば返済額が再計算されます。ただし、金利は上がるばかりではなく、下がることもあるので、一概に損得は言えません。ただし、安定した金額で最後まで返済したい方には不向きと言えるでしょう。
変動金利は、為替のように毎日変動するようなものではありません。基本的には、毎年4月1日と10月1日の年2回に見直しされます。もし、4月に金利が改定された場合、7月の返済から(10月の改定は翌1月から)見直された金利による返済額が適用されます。ただし、毎回金利が変動するというものではなく、他行を見ても“ここ数年変動なし”というケースがほとんどです。
繰り上げ返済
返済方法には、「月々の返済、ボーナス時の増額返済」などの定期返済とは別に、臨時で返済する「繰り上げ返済」があります。完済時にまとめて返済する“全部繰り上げ返済”に対応しており、手数料は無料です。
北洋銀行のフリーローン、メリット/デメリット
ここまでの情報を踏まえて、どんな人なら北洋銀行の利用がオススメなのか、メリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
・使いみち自由で資金用途確認書類の提出が不要
・担保や連帯保証人が原則不要
・ネット申し込みが可能
・ローンシミュレーターで気軽に試算が可能
・繰り上げ返済ができるので、早期返済も可能
・繰り上げ返済の手数料が無料
・WEBローンなら申し込みから融資まで来店不要
デメリット
・北海道に住まいと勤務先がある方しか申込みできない・フリーローンの正式契約は来店が必要
・融資額が大きいので審査が厳しい
・カードローンに比べて、融資までに時間がかかる
・融資には、北洋銀行の普通預金口座の開設が必要
北海道は、なかなか店舗に出向けない土地柄なこともあり、申し込みから融資までが自宅で完結するWEBローンは大きなメリットの一つと言ってもいいでしょう。ローンシミュレーターで借り入れ前に試算ができるのも便利で、お金を借りるのが初めてという人にもピッタリです。
とはいえ、紹介した通りのデメリットも数多くあるのが事実。そこで次章では、フリーローンを選ぶ際のポイントを紹介していきます。
フリーローンを選ぶ際のポイント
北洋銀行に限らず、フリーローンを選ぶ際には注目点があります。本章では大事なポイントである「保証会社からローンを選ぶ」ということについて解説します。
ローンを選ぶ際には、まず銀行をどこにするかが大きなポイントです。「大手の会社だから」「CMでよく見るから」「ホームページの最低金利が2%以下だったから」など、様々な理由があるでしょう。
そこで、もうひとつ掘り下げてチェックしたいのが、“保証会社”です。たとえば、「北洋WEBローン」の保証会社は、ジェーシービーです。それに対して、「北洋フリーローン」の保証会社は、ノースパシフィック、オリエントコーポレーション、セディナのいずれかです。
これを知った上で、もし現在“JCBカード”を頻繁に利用している方なら、「北洋WEBローン」に申し込んだ方が、プラス評価かつ早期融資の可能性があります。ただし、遅延が過去にあった場合は、逆に審査通過が厳しくなります。
もし、オリエントコーポレーションの“オリコカード”を頻繁に利用している方でしたら、「北洋フリーローン」を選んだ方が審査に有利と考えられます。このように、利用歴があるカード会社が保証するローンに申し込みをしぼることで、審査通過への可能性が高くなります。
保証承諾後の変更について
保証会社から審査の承諾を受けたあとから、融資までの間に、「借り入れ金額(承諾金額)、借り入れ期間、勤務先」などに変更が生じた場合、保証会社の再審査が行われることがあります。この際に、保証の承諾が改めて受けられなかった場合、承諾が取り消しとなることがあります。そうなった場合には、また最初から新規で申込まなければなりません。
また、何らかのやり取りによって、負債者の信用が喪失したと見られる場合には、審査結果が返上されることがあります。たとえ、審査に通過しても、完済するまでは慎重に銀行と付き合うことが重要です。
まとめ
この記事では、北洋銀行のフリーローンへの借り換えについて徹底解説しました。最後に重要なポイントを紹介しておきます。
・北洋銀行には「WEBローン」「北洋フリーローン」の2種類がある
・WEBローンは来店不要、フリーローンは契約時の来店が必須
・どちらも北海道在住であることが申し込みの最低条件
・審査に通るためには保証会社を確認することが重要
・もし審査に落ちたら、他社借入状況などを見直す必要がある
もしわからないことがあれば、電話や店頭窓口などを上手に活用しましょう。銀行でお金を借りるメリットは、窓口で相談できること。とくにローンに特化した窓口を設けているなら安心です。
この記事に書いてあることを参考に他社のローンと比較して、自分にとって一番条件のいいフリーローンを探すことが、お得にお金を借りる方法です。借り換えを希望しているなら、既存のローンと比較して、今よりも条件がよくなることを確認しましょう。