伊予銀行のフリーローンの特徴解説
すでに複数の借り入れを抱える多重債務者にとって、『フリーローン』の審査はとても不安です。そんな中、事前にやっておくことで審査を有利に運ぶ方法などを解説します。ここでは、愛媛県松山市が本社、“いよぎん”の愛称でも知られる大手地方銀行、伊予銀行のフリーローンに注目します。
「伊予銀行・フリーローン」の特徴
【商品名】「伊予銀行・フリーローン」
【使いみち】使いみち自由(事業性資金は除く)
【借り入れ限度額】10万円以上500万円以内(1万円単位)
【金利率】年4.975~10,975%(キャンペーンで年4.0~10.0%)
【金利の変動】変動金利
【借り入れ可能期間】6か月以上10年以内(1か月単位)
【審査回答までの時間】2.3日
【融資までの時間】1週間程度
【来店の要・不要】不要
最大金利が大手バンク並
金利は、年4.975~10,975%ですが、キャンペーンに基づきどなたでも約1%の金利が引き下げられます(2017年2月時点)。最大金利の年10.0%は、大手バンク並です(キャンペーン利用)。たとえば複数の金融機関に18.0%で借金の返済をしているなら、少なくとも8.0%の金利を引き下げることが可能です。低金利ローンを探している方におすすめです。
どんな人におすすめか?
借り入れ希望額が300万円以下で、WEB申し込みの方なら来店の必要がなく融資までが可能です。来店する時間がない方や、来店をわずらわしいとお考えの方におすすめです。また、300万円以上の融資や、伊予銀行の口座を開設していない方は、正式手続きで来店が必要となります。
伊予銀行のフリーローンの利用方法
「伊予銀行・フリーローン」の【申し込み手順、借り入れ方法、キャンセル】などについて解説します。
申込み手順
“仮審査”の申し込みは、【インターネット、電話、FAX、郵送、店舗窓口】から可能です。事前にネットから資料請求することもできます。
【申し込みから融資までの流れ】
仮審査申し込み
↓
(電話確認)
↓
仮審査
↓
仮審査の回答(金利や限度額の回答)
↓
正式申し込み手続き(もしくはキャンセル)
↓
本審査
↓
融資
インターネットから申し込む場合は、「今すぐ申し込み」ボタンから申し込み画面に進みましょう。申込書に何か不備があった場合のみ電話確認があります。勤務先への在籍確認は原則として行っていないようです。
仮審査の回答は電話で行われます。この際に、金利や限度額についての回答も行われます。保証会社によって、“限度額が承諾されないことで審査に通過できなかった”という回答と、“限度額の減額融資なら可能”という回答に分けられます。
問題なければ正式手続きへと進みます。申込書類や提出書類などに何も問題がなければ融資となります。
借り入れ方法
借り入れ方法は、伊予銀行の返済用口座への一括振り込みとなります。追加借り入れはできません。
キャンセルについて
金利や限度額などの審査内容に納得いかなければキャンセルも可能です。審査承認の有効期間は3か月と長めです。その期間内に他のローンに申し込んで、「伊予銀行・フリーローン」の方が優れていれば、3か月以内なら正式手続きを依頼することができます。
ただし、希望条件が承諾されなかった何か理由があるはずです。個人信用情報機関(CICなど)で、自分の状況を確認するなどの対処をしてから申し込むことが重要です。
伊予銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
申し込みに必要な書類は以下の通りです。
・本人確認資料(運転免許証やパスポートなど)
・勤務先の確認資料(健康保険証など)
・所得確認資料(給与証明書、源泉徴収票など)
・普通預金口座(返済用口座)の届け印
仮審査申込み書には、伊予銀行の口座を持っている方なら、口座番号などの返済用口座情報を記入しましょう。“所得確認資料”は、融資額が300万円以下の場合は不要です。どんな使いみちかを証明するための“資金使途確認書類”は不要です。
WEB申し込みの場合、“300万円以上の融資が希望の方”や、“伊予銀行の口座を持っていない方”は、来店による正式手続きの際に、“所得確認資料”の提出などが求められますので、仮審査の回答の電話の際に、詳細を確認しましょう。
また、融資が成立した場合、申し込みの控えなど、契約の確認書類が伊予銀行から郵送で送られますので、返済開始後も再度確認ができるよう、大切に保管しておきましょう。
伊予銀行のフリーローン審査基準
「伊予銀行・フリーローン」を利用できる方や、保証会社の審査基準について解説します。
利用できる方
利用できる方は以下の通りです。
・申し込み時の年齢が、満20歳以上満65歳未満の方
・伊予銀行の普通預金口座がある方
・伊予銀行が提携する保証会社の保証が受けられる方
専業主婦(夫)でも申し込み可能ですが、借り入れ限度額が30万円までとされています。口座についてですが、アプリによるインターネット口座開設の方でも申し込み可能です。ただし、インターネット口座の場合、13都府県に自宅がある方のみ申し込み可能です。
【13都府県】
愛媛県・東京都・愛知県・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・高知県・福岡県・大分県など
また、インターネットの口座での申し込みに関わらず、県外からの申し込み者は、愛媛県在住在勤の申し込み者より、若干審査が厳しくなるようです。
保証会社の審査
「伊予銀行・フリーローン」と契約するには、“伊予銀行”だけでなく“いよぎん保証(株)”か“(株)オリエントコーポレーション”の審査が必要です。この場合、どちらかの保証会社を選ぶ形式ではなく、同時審査となります。融資の承諾に加え、金利や融資額もこの審査で決まります。場合によっては、希望通りの金額が承認されないことがあります。
担保・連帯保証人が不要なのは、保証会社が保証の代行をしてくれるからです。おまとめ利用の場合、高額融資になるため、審査が厳しくなります。また、保証の代行をしてくれる代わりに、年1.0~7.0%の保証料を支払わなくてはいけません。この保証料は、金利に含まれるので表向きには別途請求されることはありません。
伊予銀行のフリーローンの審査に通過する方法
「伊予銀行・フリーローン」の審査通過をより有利にするために、【早期融資やキャンセル後の注意点】など、申し込み前に対処しておきたいことを解説します。
早期融資のために
審査回答や融資をなるべく早く済ませたいという方でしたら、仮審査申込みに加え、コールセンターなどに急いでいることをアピールしましょう。そうすることで、申し込みが混み入っている場合など、優先で処理してくれることもあります。この際には、丁寧にお願いすることが鉄則です。乱暴な言い方をしてしまうと、却って審査が不利になってしまうことがあるからです。
キャンセル後の処理
銀行側は、正式手続きの書類が送られてこなければ、申し込みを自動キャンセル扱いにするのが一般的です。それを理由に、放っておけばいいと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、申し込みをした時点で、個人信用情報機関(CICなど)の情報に記録されます。さらに、申し込んだローンが開始されたのかどうかまでの記録も残ります。理由なく開始されなかった事実は、次の審査にも影響します。金融機関は、「また、途中でキャンセルするかもしれない」と、思ってしまう危険があるからです。
そこで、正式手続きを途中でやめようと決断した際には、きちんとしたキャンセル理由を担当者に告げることが重要です。それによって、その後の審査がより有利になります。できれば、電話を使って担当者に伝えた方がいいでしょう。
伊予銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
「伊予銀行・フリーローン」の審査に通過しないと想定される理由と、その対策について解説します。
イージーミスが大きなリスクになる
【通過しない理由】
フリーローンの契約には、仮審査の申込み書や、正式手続きの書類などの提出が原則とされています。そんな中、記入漏れや記入ミスによる審査落ちが少なくありません。住所や電話番号くらいの記入ミスでも審査落ちの対象となります。
このぐらい大丈夫だろうと軽く見ていると、命取りになります。審査に落ちるだけならまだしも、“申し込みブラック(下記参照)”の対象になってしまうことを考えれば、慎重に取り組まなければなりません。
※申し込みブラック:1か月以内に4件以上の審査申込みと審査落ちを繰り返すと、次の審査に通過しにくくなってしまいます。銀行の審査には、過去1年の履歴が影響します。
【対策】
記入すべき書類には空白や記入ミスが無いよう気をつけましょう。せっかく通過したかもしれない審査に自ら落としてくださいと言っているようなものです。大変もったいないので注意しましょう。
誠実な申告がベスト
【通過しない理由】
本審査に通過するには、【仮審査の申し込み書・本契約の申し込み書・提出書類・個人信用情報機関(CICなど)の情報】、これらの情報に矛盾があってはいけません。もし、内容が異なる場合、審査に無条件で落とされてしまう可能性があります。
例えば、“借り入れ件数”の違いなどが指摘されます。審査をなるべく有利にしたいがために、「借り入れ件数の記入欄に、5件ある借り入れ件数を3件と記入してしまった。」などの例があります。事実と違う内容を記入しても、個人信用情報機関から共有される情報を確認すればすぐに発覚します。
【対策】
ウソの申告は、審査の裏側まで知った方でないと安易に考えてしまいがちですが、審査落ちの大きな原因になります。審査は誠実な人間かどうかを見定めることを重視しています。正直な申告こそが審査通過への近道です。
伊予銀行のフリーローンの返済方法
「伊予銀行・フリーローン」の返済方法、【返済の手順、繰り上げ返済、返済計画の注意点】などについて解説します。
返済の手順
「伊予銀行・フリーローン」の返済方式は、“毎月元利均等返済”です。借り入れ元本と利息を合算したものを、毎月均等に返済する方法です。毎月決まった日に、伊予銀行の普通預金口座から自動引き落としされます。また、年に2回の“ボーナス時増額返済”の併用もできます。ただし、借り入れ総額の50%以内とされています。
繰り上げ返済
「繰り上げ返済」は、返済途中に臨時で返済する“一部繰り上げ返済”と、完済時にまとめて返済する“全額繰り上げ返済”に対応しています。ただし、一部繰り上げ返済の場合、手数料が5000円(税別)かかります。こまめな返済は、却って負担が大きくなってしまうこともあるので、ある程度まとめてからにしましょう。また、全額繰り上げ返済の場合、手数料は無料です。
返済計画の注意点
返済計画を立てる際の注意点があります。フリーローンに借り換えする方の多くは、月々の返済額の負担を減らすことが目的です。そのため、月々の返済額を過剰に少なく設定してしまう方も少なくありません。
月々の返済額を減らしてしまうと、返済期間が長くなり、利息額が多くなってしまいます。場合によっては、フリーローンに借り換えする前よりも、却って利息が増えてしまったというケースもあります。せっかく苦労して安い金利のローンに借り換えたのなら、損をしないように、事前にシミュレーションなどで確認しておく必要があります。
伊予銀行のフリーローン、メリット/デメリット
「伊予銀行・フリーローン」のメリットとデメリットについて箇条書きで整理してみましょう。
メリット
メリットは以下の通りです。
・使いみち自由なのでおまとめ利用が可能
・最大金利が、年10.0%と低金利
・資金使途確認書類の提出が不要
・300万円以下の融資なら所得証明書が不要
・WEB完結タイプなら、自宅で申し込みから融資までが可能
・追加の借り入れができないのでスムーズに完済できる
・月々やボーナス時の返済が自動引き落としなので管理しやすい
・繰り上げ返済ができるので、早期返済が可能
・繰り上げ返済の手数料が無料
・“元利均等返済”なので、毎月の返済管理がしやすい
・融資期間を範囲内で自由に設定できる
・借り入れ金額・期間が1万円単位、1か月単位で設定できるので利息が節約できる
・担保や連帯保証人が、原則として不要
以上が主なメリットです。追加の借り入れができないことは、これ以上借金を増やす心配がないので、完済へとスムーズにたどり着くことができます。
デメリット
デメリットは以下の通りです。
・契約には、伊予銀行の普通預金口座の開設が必要
・低金利ローンなので、他行よりも審査が厳しい可能性がある
・追加融資が受けられないので、お金が必要になった場合の利便性に欠ける
・カードローンに比べ、融資までに時間がかかる
・一部繰り上げ返済では、手数料5000円の負担
・変動金利なので返済中に金利の見直しがある
以上が主なデメリットです。変動金利なので、返済中に月々の返済額が変わることがあります。ただし、金利は上がる場合もありますが、下がる場合もあるので、良し悪しは一概に言えません。ただ、安定した返済を求める方にとっては不安も残るので、デメリットと言えます。ちなみに伊予銀行では、年に2回の金利の見直しを行っているようですが、ここ数年、金利は変更されていないようです。
フリーローンを選ぶ際のポイント
フリーローンを選ぶ際にどんなことをものさしにしたらいいのか、いくつかピックアップして解説します。
繰り上げ返済できるローン
月々の返済額をできるだけ少額設定にしたい方には、繰り上げ返済できるローンがおすすめです。毎月の返済額よりも多めに返済すると、元本そのものを減らすことができます。最初は様子を見ながら、お金に余裕ができたらこまめに追加返済できるので便利です。
なるべく早いうちに1回でもまとまった金額を返済すれば利息額が減ります。すると、思いのほか借金を減らすことができます。それだけ借金に基づく利息額が大きいということです。金利の安いフリーローンへの借り換えが、非常に有効だということがわかります。
ただし、手数料が無料かどうかも、早期返済への“カギ”となります。繰り上げ返済の手数料は、一般的に3000円~5000円くらいが相場です。有料ですとちょこちょこ返済するには負担が多すぎます。銀行側は、繰り上げ返済によって、再度返済計画を算出し直さなければなりません。手数料が高いのはそのためです。銀行によっては、繰り上げ返済について謳っていないケースもあります。できれば、事前に電話などで自分から確認するのが賢いでしょう。
支払いメールサービス
銀行の中には、支払いメールサービスを行っている場合があります。このサービスは、返済がはじまると、毎月の支払いの前に、引き落としの事前確認がメールで行われるサービスです。意外と「うっかり」を理由に返済遅延してしまう人が多いので重宝します。予めサービスを行っているかの確認をし、他のローンとの条件を比較する際の項目に加えておきましょう。
カードローンかフリーローンか
最近では審査に通過しやすいカードローンでも、最大限度額1000万円クラスの高額融資のものを見かけます。魅力的な融資額ですが、最初からいきなり高額融資を期待することはできません。
初回の限度額は、30万円~多くとも100万円以下が相場です。そこから実績に基づき、限度枠が増えていくという方式です。それに、高額融資が不可能ということは、低金利も難しいということが言えます。つまり、100万円以上の借金を返済するために高額融資を受けるには、フリーローンの方が好ましいと考えられます。
余談ですが、銀行への問い合わせは、総合窓口よりも各支店に問い合わせた方が、回答が明確な場合があります。アドバイザーが在勤する“専用のローンプラザ”などなら、現場の流れを把握しているので、より確実なアドバイスがもらえます。ただし、インターネット申し込みに関する問い合わせは、総合窓口のオペレーターの方がスムーズな場合もあります。
最後に、伊予銀行の「伊予銀行・フリーローン」は、総量規制の影響を受けないので、複数の借り入れをひとつにまとめることができます。ただし、今よりも返済生活の改善ができることが条件です。自分の条件に合っているのかを見定めしてから申し込みを検討しましょう。