西京銀行のフリーローンの特徴解説
フリーローンは個人向けの高額融資に対応したローンで、主に銀行が取り扱っています。住宅ローンや自動車ローンなど、目的が明らかなローンとは違って、使いみちが自由なことが大きな特徴です。
ここでは、山口県周南市を拠点とする地方銀行、西京銀行のフリーローンに注目します。中でも金利の安さが魅力的な、「さいきょうスペシャルスピードローン」を中心に、【金利・限度額・利用方法・審査基準】などの詳細を徹底解説します。ただし、申し込みの時点で、住まいや勤務先所在地のエリア制限があるので、事前確認が必要です。
「さいきょうスペシャルスピードローン」の概要
【商品名】「さいきょうスペシャルスピードローン」
【使いみち】使いみち自由(事業性資金は除く)
【借り入れ限度額】10万円以上500万円以内(1万円単位)
【金利率】年率2.8%~7.8%
【金利の変動】固定金利
【借り入れ可能期間】6か月以上10年以内(1か月単位)
【審査回答までの時間】未公表
【融資までの時間】未公表
【来店の要・不要】必要
【担保・保証人】不要
【総量規制】対象外
フリーローンの一般的な特徴でもありますが、使いみち自由なので利用目的を細かく問い詰められることがありません。また、複数の金融機関からの借金のおまとめ利用にもおすすめのフリーローンです。
金利について
金利は、年率2.8%、年3.8%、年5.8%、年7.8%の4段階のいずれかが、審査によって決まります。最高金利が7.8%なので、他行の相場でもある14.0%程度と比較すると、とても魅力的な金利です。審査に通過さえすれば、たとえ10万円の少額の借り入れでも、7.8%を超えることはありません。
借り入れ限度額について
借り入れ限度額は、10万円以上500万円以内で希望することができます。1万円単位で借り入れ金額を決めることができるので、利息額を最低限におさえることができます。
その他のおすすめポイントについては、後述する「西京銀行のフリーローン、メリット/デメリット」を参考にしてください。
西京銀行のフリーローンの利用方法
「さいきょうスペシャルスピードローン」のシミュレーションの活用、申し込み手順、審査回答や融資までの時間、借り入れ方法などについて解説します。
シミュレーションの活用
西京銀行のフリーローンに申し込む前に、ホームページ上に設置してある“ローンシミュレーション”も活用しましょう。借り入れ総額・ボーナス返済可能額・返済期間・金利を入力し、月々の返済額を知ることが可能です。事前に返済イメージを頭に描いておくことで、返済計画など融資までの流れがよりスムーズになります。
申込み手順
“仮審査”の申し込みは、インターネット、西京銀行の店舗窓口から可能です。インターネットから申し込んだ際の、融資までの流れをザックリと見てみましょう。
①仮審査の申込み
↓
②仮審査結果の連絡(電話)
↓
③正式な申込み手続き(来店)
↓
④融資(口座に入金)
仮審査の申し込みがインターネットからの場合、「仮審査お申込み」ボタンから申し込み画面に進みましょう。仮審査の回答は電話によって通知されます。この際に金利や限度額の回答、正式申し込み手続きの手順の説明なども行われます。
この場合、希望した限度額が承認されなければ、限度額の減額回答となります。承諾された内容に納得できれば、“正式申し込み手続き”に進みます。承諾された内容に納得できなければキャンセルも可能です。
正式申し込み手続きは、該当する西京銀行の店舗への来店による手続きが必要です。正式申込書の内容や提出書類などの内容に問題がなければ、融資となります。
審査回答や融資までの時間
「さいきょうスペシャルスピードローン」は、商品名を見る限りスピーディーさを強調しているように思われますが、言葉通りの期待は禁物です。おおよそですが、仮審査回答まで2-5日、融資までに5-10日ほど見ておくのが無難でしょう。
借り入れ方法
借り入れ方法は、審査で承諾された全額が西京銀行の普通預金口座に振り込まれます。フリーローン全般の傾向でもありますが、分割の振込みや追加の借り入れには対応していません。
西京銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
「さいきょうスペシャルスピードローン」に申し込む際に必要な書類は、以下の通りです。
仮審査申込み時
・仮審査申込み書類
インターネットからの申し込みの場合、仮審査申し込みフォームが、仮審査申込み書類の代わりとなります。記入した内容に問題点や疑問点などがあった場合、西京銀行もしくは保証会社より確認の電話連絡があることも想定しておきましょう。
仮審査の申し込みで記入した内容は、正式申し込み手続きで記入した内容と相違がないことが必須条件です。矛盾がないよう、仮審査で記入した内容をいつでも引き出せるよう管理しておくことがとても重要です。
正式申し込み手続き時
・正式申し込み書類
・本人確認資料
・年収確認資料
・資金使途確認資料
・印鑑証明書
本人確認資料は、顔写真と住所の記載がわかりやすい運転免許証がもっともスムーズなのでおすすめです。年収確認資料は、申込金額が300万円以下の場合は提出が不要です。300万円以上の場合、源泉徴収票などの昨年の年収がわかる書類の提出が必要です。
資金使途確認資料とは、お金の使い道を事前に証明する書類のことですが、保証会社が必要と判断した場合のみ提出が必要です。印鑑証明書は、連帯保証人が必要とされた方のみ提出が求められます。
また、フリーローンの利用者の中でも、他の金融機関からの借り換えが目的の場合、借りたお金をきちんと各金融機関に返済したかどうかを証明する資料の提出が求められることがあります。領収書などはきちんと保管しておきましょう。
西京銀行のフリーローン審査基準
西京銀行のフリーローンである「さいきょうスペシャルスピードローン」を利用できる方や、保証会社の審査基準について解説します。
利用できる方
利用できる方は以下の通りです。
・保証会社の保証が受けられる方
・西京銀行の営業区域内に住まいか勤務先がある個人の方
・申込時の年齢が、満20歳以上の方
・完済時の年齢が、満75歳以下の方
・安定して継続した収入のある方
・西京銀行の普通預金口座を開設している方
上記のすべての条件を満たす方なら、「さいきょうスペシャルスピードローン」の利用が可能です。
営業区域の申し込み制限
「さいきょうスペシャルスピードローン」に申し込むには、西京銀行の本店ならびに支店が、住まいや勤務先の近くにあることが条件です。もし条件にあてはまらない場合、西京銀行の別のフリーローンである「ゲットローンモア」、「さいきょうスマートローン」、「ONE・STYLE~ワン・スタイル」なども検討しましょう。これらのフリーローンなら、エリア制限なく全国から申し込みが可能です。
安定した継続収入とは
安定した継続収入が見込める方なら、パート・アルバイト、主婦の方でも利用可能です。ただし、借り入れ限度額は正社員の方よりも低めの金額の承諾になると考えられます。ちなみに安定した継続収入とは、毎月コンスタントな収入が見込めるということです。たとえば、毎月の収入が安定していない個人事業主(自営業)よりも、低収入でも毎月の収入が安定しているパートやアルバイトの方が審査に通過できる可能性が高くなります。
西京銀行のフリーローンの審査に通過する方法
西京銀行のフリーローンである「さいきょうスペシャルスピードローン」の審査をより有利に通過するために、保証会社について知っておくことも重要です。「さいきょうスペシャルスピードローン」と契約するには、西京銀行だけでなく保証会社【中国総合信用株式会社】の審査が必要です。むしろ、銀行よりも保証会社の審査が融資を受けられるかどうかのカギとなります。
担保や連帯保証人が不要なのは、保証会社が連帯保証人となってくれるためです。その裏付けによって、高額融資であればあるほど審査が厳しくなります。審査で重視される項目のひとつが、過去に返済遅延などしていないかどうかということです。
金融機関が個人の返済履歴を照合する際に、二つの手段が考えられます。ひとつは、個人信用情報機関(CICなど)による共有情報です。この情報は過去5年間の返済情報が記録されています。たとえば、6年前に返済遅延をしたことがある場合、その情報は抹消されているので審査に影響しません。ただし、5年以内に返済遅延を生じていた場合、どこの銀行の審査に申し込んでも、ほぼ審査落ちとなります。
もうひとつの手段は、社内で管理される情報です。この情報は、各金融機関の自社管理なので、永久的に情報が残るケースもあると見られます。中国総合信用株式会社は、中国地方の地方銀行、西京銀行をはじめ、もみじ銀行、トマト銀行、島根銀行を母体とする保証会社です。もしこれらの関連した金融機関で過去に返済遅延などの記録があれば、情報が筒抜けの可能性があり審査に通過できません。
もし、そのような状態である方は、あえて負け戦に挑むよりも、全く関連していない金融機関のフリーローンに申し込むのが賢いでしょう。いさぎよさと早い決断が大切です。
西京銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
「さいきょうスペシャルスピードローン」の審査に通過しないと考えられる理由、書類の不備とその対策について解説します。
【審査に通らない理由】
審査に通過しない理由で意外と多いのが、仮審査申込みや正式申し込みなどの書類の記入ミスや記入漏れによるものです。インターネットから仮審査に申し込む場合、簡単申し込みなどの言葉をうのみにして、適当に記入してしまうと大変なことになります。仮審査の申し込み内容は、正式申し込み手続き後の本審査でも照合されます。つまり、簡単申し込みの段階で気を抜くと、申し込み履歴に傷をつけるだけのもったいない結末も考えられます。
たとえば、住所や電話番号をはじめ、このぐらい大丈夫だろうと思うようなイージーミスでも、審査に大きく影響してしまうことがあります。担当者によっては丁寧に確認してくれることもありますが、そうばかりとも限りません。つまり、自分のことは自分で守るくらいの気持ちで取り組むことが、融資への大きな近道です。
【対策】
仮審査申し込みから融資まですべてインターネットで完結する方法を採用する金融機関も増加しています。これはユーザーにとっても大変便利になったと言えるでしょう。そんな中、来店する方法を味方につけることもポイントです。
「さいきょうスペシャルスピードローン」の場合、各手続きで来店する方法が選べます。担当者がその場で記入方法を誘導してくれるのでとても安心です。少なくともイージーミスによる書類の不備が原因で審査に落ちることはないでしょう。書類の不備が心配という方は、あえて“来店型”も検討しましょう。
西京銀行のフリーローンの返済方法
「さいきょうスペシャルスピードローン」の返済方法、返済の手順、繰り上げ返済、返済遅延返済計画の注意点などについて解説します。
返済の手順
「さいきょうスペシャルスピードローン」の返済方式は、“元利均等毎月返済”です。毎月一定額を完済まで支払い続ける方法なので、安定した返済が可能です。それに加え、固定金利なので、途中で金利が変わる心配がないのも安心できる要因です。
また、毎月の返済に加え、ボーナス時(年2回)に返済金額を増やせる“増額返済”の併用も可能です。ボーナス返済は、借り入れ金額の50%が上限です。ただし、個人事業主などのボーナス支給のない方は、ボーナス返済の併用はできません。
返済日は【2日、6日、16日】のいずれか(返済日が休日にあたる場合は翌営業日)を、契約時に選ぶことが可能です。完済まで毎月同じ日に自動引き落としされるので、とても便利です。ちなみに、引き落とし日を決める際には、給与支給日の直後の日に設定するのがおすすめです。なぜなら、給料から優先で引き落とされるので、返済遅延の防止対策にもなるからです。
繰り上げ返済
通常の返済に加え、繰り上げ返済にも対応しています。完済時に残額すべてを入金する“全部繰り上げ返済”に対応しています。手数料は無料です。
返済遅延について
返済遅延が生じた場合、損害遅延金が別途請求されます。ちなみに、年14.0%で計算されます。遅延が長くなればなるほど、遅延損害金がどんどん加算されていきます。一度遅延してしまうと、西京銀行の社内ブラックに記録が残ります。この記録に基づき、「さいきょうスペシャルスピードローン」の増枠申請や、他のフリーローンなどに新たに申し込んでもほぼ審査落ちとなってしまいます。そうならないためにも、返済遅延にはくれぐれも注意しましょう。
西京銀行のフリーローン、メリット/デメリット
「さいきょうスペシャルスピードローン」のメリットとデメリットについて箇条書きで整理してみましょう。
メリット
・使い道自由なフリーローンなので、おまとめ利用も可能
・インターネットから、24時間365日、自宅から申し込みできる
・他のフリーローンと比べて低金利
・担保や連帯保証人が、原則不要
・安定収入があれば、パート・アルバイト、主婦の方でも利用可能
・300万円以下の融資なら収入証明書が不要
・使いみちを確認する見積書などの提出が不要
・追加の借り入れができないので、無駄な借り入れが増えない
・月々の返済が自動引き落としなので管理しやすい
・繰り上げ返済ができるので、早期返済も可能
・繰り上げ返済の手数料が無料
・“元利均等返済”かつ“固定金利”なので、毎月の返済管理がスムーズ
・銀行が発行するローンなので、総量規制の対象外
デメリット
・正式申し込み手続きには、来店が必要
・借り入れ希望額が大きい場合、審査が厳しい
・追加融資が受けられない
・営業エリアの申し込み制限がある
・融資を受けるには、西京銀行の普通預金口座の開設が必要
年収が200万円程度で、100万円借り入れを希望する場合、“総量規制(年収の1/3以上の借り入れができない)”ことが心配という方もいるでしょう。ですが、「さいきょうスペシャルスピードローン」は、銀行が発行するローンなので総量規制の対象ではありません。総量規制の対象となる消費者金融のカードローンよりも、柔軟な融資額の回答が見込める可能性があります。ただし、西京銀行ならびに保証会社の判断基準によって融資額が決まることも頭に入れておきましょう。
フリーローンを選ぶ際のポイント
西京銀行のフリーローンに限らず、フリーローンを選ぶ際にどんなことをものさしにしたらいいのか、いくつかピックアップして解説します。
支払いメールサービス
1回でも返済遅延をしてしまうと、あとあとお金を借りる際に大きく不利となります。返済遅延の要因として、お金が調達できなかったという理由ももちろんですが、もっと残念な理由が、“うっかりミス”です。意外と「うっかり忘れていた」が理由で、返済が遅れてしまう人が多いようです。
ローンの支払いは長期に渡るので、返済に慣れてきて緊張感が薄れてきたころに突然問題が生じることがあります。いつも手元にあるスマホや手帳などに返済日を記入したり、通知機能を有効活用しましょう。
また最近では、事前に返済日を知らせてくれる“支払いメールサービス”をおこなっている金融機関が増えています。このサービスがあるかどうかが、ローンを選ぶ決め手にはならないかと思います。しかし、どちらのローンにするか迷った場合のヒントにはなるでしょう。
団体組織のフリーローン
お金を借りたい時にまっさきに思いつくのが、お気軽でスピーディー融資の消費者金融でしょう。そして銀行、さらにもうひとつ選択に加えたいのが、団体組織のフリーローンです。団体組織として運営する金融機関には、信用金庫、信用組合、労働金庫などがあります。ちょっと生活になじみのない方なら、自分に申し込む権利があるのか迷うところです。
しかし、実はほとんど銀行と変わらないサービスを提供しています。最近では、インターネットバンキングなども導入しています。なぜ団体組織がおすすめかと言えば、非営利法人なので、利益を追求していません。つまり金利が安いということです。近所に該当店舗があれば、一度相談してみてはいかがでしょうか?
西京銀行のフリーローンに申し込む前に
西京銀行のフリーローンに申し込む前に、過払い金について確認しておきましょう。過払い金とは、“利息制限法”による金利の上限が見直されたあとに、高い金利で利息を払い続けたお金のことです。このお金は法律に基づいて、過去にさかのぼって返金を請求することができます。
「数万円くらいの返金なら、却って手間もかかりそう……」と、そのまま放置している方も少なくありません。しかし、場合によっては100万円台の返金に成功したケースもあるようです。従来の消費者金融などのローンは、いかに利息が高かったのかを物語っています。
心当たりのある方は、フリーローンに申し込む前に確認してみましょう。過払い金請求の対象となる金融機関に自ら請求することもできます。しかし、ストレスなどを考えれば、弁護費用はかかっても専門家にお願いするのも賢い選択です。
たくさんの種類が用意されている西京銀行のフリーローンの中でも、低金利が魅力の「さいきょうスペシャルスピードローン」について解説しました。金利の安いローンで借り入れを試みたい、もしくは、今よりも安いローンに借り換えしたいと考えるなら、選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょうか?