仙台銀行のフリーローンの特徴解説
『フリーローン』とは、多目的利用で高額融資を受けることができる万能ローンです。多目的な使いみちのひとつに、【複数の金融機関からの借金をひとつにまとめる借り換え】などがあります(対応していないフリーローンもあります)。厳しいと言われる審査の内情については公表されていませんが、事前に傾向と対策を知ることで、より審査に通過しやすくなります。
そんな中、宮城県仙台市を拠点とする地方銀行、【仙台銀行】のフリーローンに注目します。仙台銀行のフリーローンには、「スーパーフリーローン」があります。「スーパーフリーローン」は、申し込みのエリア制限があります。自分が対象かどうかを事前に確認してから読み進めてください。
「スーパーフリーローン」の商品概要
【商品名】「スーパーフリーローン」
【使いみち】使いみち自由(事業性資金、投機資金の利用不可)
【借り入れ限度額】10 万円以上500 万円以下(1万円単位)
【金利率】年率4.5%~14.8%
【金利の変動】固定金利
【借り入れ可能期間】1か月~10年(1か月単位)
【審査回答までの時間】原則として2~3営業日以内
【融資までの時間】5日~10日程度
【来店の要・不要】要
金利について
【金利】は、年率4.5%~14.8%です。最高金利は、他行に比べると高めな設定ですが、消費者金融と比べれば十分低めの設定です。固定金利が適用されているので、契約時に決めた返済金額を完済まで安定して支払うことができます。
借り入れ限度額について
借り入れ限度額は、最大500万円なので、様々な用途に利用できます。借り入れ期間は融資額によって変わります。301万円以上の融資では最長10年までの返済プランが組めますが(返済回数120 回まで)、300 万円以下の場合、最長7年(返済回数84 回まで)となります。
おまとめローンにも利用できる
「スーパーフリーローン」はおまとめローンとしても利用できます。しかも、“カードローン”の返済だけでなく“クレジットカード”の返済もまとめて一本化することができます。ホームページ上の紹介でもおまとめの借り換えに積極的なので、申し込みしやすいフリーローンです。借り入れは、おまとめ利用の借り換え金額に加え、予備金も同時に借り入れ希望することができます。
その他のおすすめポイントについては、後述する「仙台銀行のフリーローン、メリット/デメリット」を参考にしてください。
仙台銀行のフリーローンの利用方法
スーパーフリーローンの利用方法と申し込み手順、審査回答や融資までの時間などについて解説します。
申込み手順
“仮審査”の申し込みは、【インターネット、電話、FAX、郵便、店舗窓口】から可能です。
・インターネット・・・ホームページ上の仮審査申込み書に、直接記入して送信
・FAX・・・仮審査申込用紙をダウンロード後、記入してFAX送信
・電話・・・オペレーターを通じて仮審査申し込み(フリーダイヤルから20分ほど)
・郵便・・・店舗窓口やATMコーナー備え付けの仮審査申込書に記入後、ポスト投函
・店頭窓口・・・店舗窓口やATMコーナー備え付けの仮審査申込書に記入後、来店
以上のような申し込み方法から選ぶことができます。では、インターネットから申し込んだ場合の、大まかな流れを見てみましょう。
【仮審査申し込みから融資までの流れ】
仮審査申し込み
↓
(電話確認)
↓
仮審査
↓
仮審査の回答
↓
正式申し込み手続き(もしくはキャンセル)
↓
本審査
↓
本審査の回答
↓
融資
“仮審査の申し込み”はインターネットからの場合、24時間365日「インターネットから申込む」ボタンから、申し込み画面にアクセスできます。
“仮審査の回答”は、メールによって通知されます。ちなみに、インターネット以外の回答は、電話によって通知されます。この通知では、金利や限度額の回答も行われます。この際に、希望した限度額が承諾されなければ、限度額が減額されたうえで、“正式申し込み手続き”に進むことができます。承諾された内容に納得できなければ、キャンセルすることも可能です。
“正式申し込み手続き”は、最寄りの仙台銀行の店舗への来店によって行われます。来店は事前予約が必要です。手続き後には、いよいよ“本審査”です。本審査までには、内容の確認や勤務先の在籍確認など、銀行や保証会社から電話を受けることも想定しておきましょう。最終的に何も問題がなければ、仙台銀行の普通預金口座に全額振り込みとなります。
審査回答や融資までの時間
審査までの回答時間は、すべての申し込み方法で原則として2~3営業日とされています。融資までに5日~10日ほど見ておくのが無難でしょう。急ぎの場合は、【仮審査の申し込みをインターネット、正式申し込み手続きを来店】にするのが“最短”と考えられます。
仙台銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
「スーパーフリーローン」に申し込む際に必要な書類は、以下の通りです。
仮審査申込み時
・仮審査申込み書類
仮審査申込書に記入した内容などに、確認事項があれば、銀行もしくは保証会社からの電話連絡があります。何も問題なければ電話確認はありません。
正式申し込み手続き時
・正式申し込み書類
・本人確認書類
・仙台銀行の普通預金口座の通帳
・印鑑
・所得証明書類
・年金受給者の証明書類
正式申し込み手続き(契約)は来店のみとなります。持参書類などの詳細については、個々に変わる場合もあるので、仮審査の結果連絡時の指示に従いましょう。本人確認書類は、運転免許証の提示がスムーズです。すでに、仙台銀行の普通預金口座がある方は、その通帳と届け出印を持参しましょう。また、口座の無い方は、この際に新規口座の開設手続きもできます。本人確認書類と届け出印にしたい印鑑の持参が必要です。
所得証明書類は、301万円以上の融資の場合に提出を求められます。300万円以下の融資なら、原則として提出する必要はありません。年金受給者の証明書類は、年金受給者の方に提出が求められます。融資金の使いみちは、仮審査申込み時に入力項目に記入するのみで、使いみちの確認資料を提出する必要はありません。
また、仮審査申し込み書類と正式申し込み書類(契約)に記入した情報に、矛盾点や相違がある場合、審査落ちや再度審査が必要になる場合があります。融資までの時間が余計にかかってしまうことになるので、仮審査申込み書に記入した内容と、正式申し込みで記入する内容が同じになるようにしましょう。
仙台銀行のフリーローン審査基準
スーパーフリーローンを利用できる方や、保証会社の審査基準について解説します。
利用できる方
利用できる方は以下の通りです。
・申込時の年齢が、満20歳以上の方
・完済時の年齢が、満76歳未満の方
・安定継続した収入がある方
・保証会社の保証が受けられる方
・仙台銀行の普通預金口座を所有している方
・現在の住まいや勤務先が、宮城県内にある方
継続した安定収入があれば、パート・アルバイト・主婦(夫)・年金受給者の方も対象となります。主婦(夫)の場合、配偶者に安定した定期収入があることが条件です。仙台銀行は宮城県内にしか店舗がありません(2017年4月時点)。基本的に県外からの申し込みはできません。
保証会社の審査
「スーパーフリーローン」と契約するには、“仙台銀行”だけでなく【“(株)クレディセゾン”や、“(株)オリエントコーポレーション”】の審査が必要です。これらの保証会社のうちいずれか1社でも保証してくれれば、審査に通過したのも同然です。勘違いされやすのが、両方の保証会社の審査に通過しなくてはいけないということではありません。ちなみに、金利や融資額もこの審査で決まります。この際に、希望通りの融資額が承諾されないこともあります。
担保や連帯保証人は原則不要です。これは、保証会社が連帯保証人となってくれるからです。一般的にフリーローンの場合、高額保証ということもあり審査が厳しいといわれるのもこのことが大きな理由です。
保証してもらう代わりに、保証会社には保証料を支払わなくてはいけません。保証料の支払い方法は、ローンの金利に含まれるので、仙台銀行を通じて保証会社へ支払うことになります。具体的に保証料がいくらなのかは、公表されていませんし、返済期間などによって人それぞれです。審査の際に定められた金利を払っていれば保証料の心配をする必要はありません。
仙台銀行のフリーローンの審査に通過する方法
仙台銀行のフリーローンである「スーパーフリーローン」の審査をより有利に通過するための方法について解説します。
シミュレーションの活用
申し込む前にシミュレーションの確認をしておくと、融資までがとてもスムーズです。ホームページ上には、月々の返済額を事前確認できる“ご返済シミュレーション”や、現在借金している金融機関の返済状況を個々に入力し、どのくらいお得なのかがわかる“お借りかえおまとめシミュレーション”があります。
事前に返済イメージしておくことで、確認電話や正式申し込み手続きで、担当者からの応答がスムーズになります。審査は、過去の遅延情報や返済能力などが重視されます。ですが、この条件をクリアしていたとしても、電話や来店などで優柔不断な回答やオドオドしたような姿勢を見せると、心証が悪くなります。自信をもって完済までの意思を伝えられるよう心の準備をしておくことで、プラス評価となることに違いはありません。
審査に影響する関連会社のことも知っておこう
審査通過には、仙台銀行や保証会社などの“関連会社”についても知っておく必要があります。これらの会社でのカード利用で、優良な利用実績があれば審査通過に有利、返済遅延などがあったなら不利となります。
優秀な利用実績とは言っても大げさに考える必要はありません。単純に返済延滞などのトラブルがなければ大丈夫です。過去に何か問題があった場合、個人信用情報機関(CICなど)だけでなく、各金融機関でも情報が管理されています。個人信用情報機関の場合、遅延情報は5年で抹消されます。しかし、金融機関で個々に管理される情報は、自社管理なので、半永久的に残るとも言われています(社内ブラック)。
ちなみに、仙台銀行は、2012年に“きらやか銀行”と経営統合しました。きらやか銀行は、2007年に“殖産銀行”と“山形しあわせ銀行”が合併してできた金融機関です。それに加え、保証会社クレディセゾンの“セゾンカード”、オリエントコーポレーションの“オリコカード”などでも自社のカードを発行しています。つまり、これらの金融機関のカードやローンなどの利用で、過去に金融トラブルがあったなら、「スーパーフリーローン」の審査通過は難しいと考えられます。
イチかバチかで申し込むよりは、関連していない金融機関のフリーローンを検討することが、借り換えの近道になる場合もあります。
仙台銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
「スーパーフリーローン」の審査に通過しないと考えられる理由【携帯ブラック】と、その対策について解説します。
【通らない理由】
返済遅延は、ローンの審査に大きく影響します。返済遅延の中でも見落としがちなのが【携帯ブラック】と言われるものです。これは、携帯やスマホなどの本体の分割支払いが遅延すると、個人信用情報機関に遅延情報として記録されてしまいます。自己破産に比べたら軽いなどと思っていると命取りになります。
実は、携帯電話の遅延は、あとあとまで様々なことに影響します。例えば、住宅ローンなどの各種ローンが組めなくなるだけではなく、マンションなどの賃貸契約もできなくなります。携帯の遅延情報は、個人信用情報機関を通して5年間情報が共有されます。また、延滞が解消されても、そこから1年間“延滞解消”という記録が残ります。
【対策】
対策としては、「携帯会社を変えればすべてチャラ?」と思う人が多いですが、携帯のキャリアをかえても情報は共有されるので解決にはなりません。携帯ブラック対策は、延滞しないことや、記録抹消を待つことしかありません。携帯の支払いを光熱費の支払いと同じように考えている方も少なくないでしょう。ローンの審査に通過するためには、携帯の本体の分割払いを、月々の支払いの優先順位にあげることを常に心がけておきましょう。
仙台銀行のフリーローンの返済方法
「スーパーフリーローン」の返済方法、【返済の手順、返済遅延、繰り上げ返済】などについて解説します。
返済の手順
「スーパーフリーローン」の返済方式は、“元利金均等毎月返済”といって、返済総額(借入金+利息)を毎月均等に最後まで支払う方法です(初回と最後の返済は端数ができることもあります)。年金受給者の方は、“隔月返済(年金受給月の支払い)”も選ぶことができます。
返済日は、毎月7日が指定されています。給与日が10日前後の方ですと、返済までのサイクルが長いので、見落としてしまうことも考えられます。できれば、2か月分を常に仙台銀行の普通預金口座(返済口座)にあらかじめ準備しておくことをおすすめします。
繰り上げ返済
通常の返済に加え、“繰り上げ返済”にも対応しています。手数料は無料です。インターネットからの支払いはできません。また、繰り上げ返済の方法を充実したいという方は、仙台銀行のカードローン「スーパーカードローンエクセレント」も検討しましょう。「スーパーカードローンエクセレント」の繰り上げ返済については、後述する『仙台銀行のフリーローンVSカードローン』で詳しく解説しています。
返済遅延について
返済遅延が生じると、“損害遅延金”が発生します。年率18.0%で算出されたものが追加請求されます。一度遅延してしまうと、社内ブラックとしても記録が残るので、増枠申請や再審査などが不利になります。また、3か月以上の延滞が続くと、支払いは仙台銀行でなく保証会社へと移行され、高金利に見直しされてしまうこともあるので、注意が必要です。
仙台銀行のフリーローン、メリット/デメリット
「スーパーフリーローン」のメリットとデメリットについて箇条書きで整理してみましょう。
メリット
・他のローンやクレジットなど、複数の返済をおまとめすることが可能
・おまとめの借り換えとあわせて、他の資金の借り入れも可能
・担保や保証人不要でローンが組める
・利息や月々の返済額を減らし、返済期間を短縮することができる
・インターネットから、24時間365日、自宅での申し込みが可能
・担保や連帯保証人が不要でローンが組める
・返済日が月に1回なので、返済遅延のミスを防げる
・月々の返済が自動引き落としなので、支払い手続きが不要
・繰り上げ返済ができるので、早期返済も可能
・繰り上げ返済の手数料が無料
・“元利均等返済”かつ“固定金利”なので、毎月の返済額が完済まで安定
・借り入れ金額や融資期間が1万円、1か月単位なので、利息が節約できる
・総量規制の対象にならない
デメリット
・正式申し込み手続き(契約)には来店が必要
・融資額が高額なので、審査が厳しい
・申し込み対象者の営業エリア制限がある
・融資までには、仙台銀行の普通預金口座の開設が必要
使いみちは細かく申告する必要がないので、ある程度自由にお金を借りる事ができます。仮におまとめローンとして利用したい場合は、おまとめしたい金額に加え、予備金を含めた希望額を決めることができます。これは仙台銀行でも公認していることです。たとえば、おまとめ希望額が200万円でも、予備費として50万円ほしい場合、借り入れ額を250万円として希望することができます。ただし、借りた分だけ利息額が多くなることも忘れてはいけません。
フリーローンを選ぶ際のポイント
仙台銀行のフリーローンに限らず、どんな視点からローンを選んだらいいのか、いつかピックアップして解説します。
総量規制に注目
社会問題にもなった借金による自殺者の増加、これを改善するために発足されたのが“総量規制”です。【年収の1/3以上の貸し付けを個人に行ってはいけません】という法律ですが、この法律が気になって、借り換えがネックと考える方も多いはずです。
実は、総量規制は、消費者金融などの貸金業者向けに発足された法律なので、銀行のフリーローンなどは規制の対象外です。つまり、仙台銀行のフリーローンも規制の対象外です。また、消費者金融のローンでも、おまとめプランに特化したものなら、規制の対象外です。おまとめプランに特化したローンなら、銀行の金利相場である14.0%程度におさえられているので、場合によっては金利を引き下げることが可能です。
繰り上げ返済ができるフリーローン
早期返済のポイントのひとつが、返済開始後に“繰り上げ返済ができるかどうか”です。フリーローンの返済は長期に渡るので、返済中に生活環境が変化することも十分考えられます。契約した時点では、月々3万円程度の支払いが限界でも、数年後には昇給などの環境変化で、月々5万円支払うことができるかもしれません。
そんな中、あらためて審査を受け、返済プランの変更をするのも手間ですし、もし審査に通過しなかったらという不安と背中合わせです。そんな方には繰り上げ返済が有効です。余裕ができたらこまめに返済できる“一部繰り上げ返済”に対応しているかどうかに注目しましょう。また、1回の返済手数料が3000円から5000円と負担も大きいので、手数料が無料のフリーローンを選ぶことをおすすめします。
仙台銀行のフリーローンVSカードローン
仙台銀行のフリーローンである「スーパーフリーローン」に加え、もうひとつてんびんにかけておきたいのが、仙台銀行のカードローンである「スーパーカードローンエクセレント」です。
「スーパーカードローンエクセレント」の利用限度額は、10万円~1,000万円です。金利は、年3.5%~14.5%です。最高金利は、「スーパーフリーローン」の14.8%よりも、若干低めな設定です。
また、繰り上げ返済がラクラクなのもポイントです。例えば、月々の支払いが3万円なのに対し、5万円入金すると、差し引きの2万円が自動的に繰り上げ返済の扱いとなります。手続きなども不要で手数料もかからないので、利便性に優れています。
ただし、フリーローンにするかカードローンにするかの一番のポイントは、借り入れの方法です。カードローンは、限度額の範囲内で、いくらでも何回でもカードでキャッシングすることができます。すると、返済してもその分また借りてしまいます。このような環境ですと、借金がなかなか減らないので、いつまで経っても完済することができません。
浪費癖がついてしまって中々借金が減らないという人は、追加借り入れが不便なフリーローンがおすすめです。無駄なカード利用をしない自信がある方なら、カードローンも検討しましょう。
急に多額のお金が必要になった時に頼りになるのがフリーローンです。特徴や返済方法をよく理解した上で、メリットが多いと感じたら、仙台銀行のフリーローンである「スーパーフリーローン」を検討してみてはいかがでしょうか?