東邦銀行のフリーローンの特徴解説
『フリーローン』とは、“まとまったお金を一括で”借りることができる多目的ローンです。低金利の反面、その分審査が厳しいと考えられます。ですが、事前に審査に通過するための対策によって、より有利な状態で審査を受けることができます。
そんな中、福島県福島市を拠点とする地方銀行、東邦銀行フリーローンには、「東邦・フリーローン(無担保型)」や、レディースローン「輝く女性のフリーローン“キララ”」などがあります。とくに、申し込みが多い、「東邦・フリーローン(無担保型)」を中心に、金利・限度額・利用方法・審査基準など、詳細について徹底解説します。
ただし、申し込み対象者の住まいや勤務先のエリア制限があるので、自分が申し込める対象者かどうかを、確認しましょう。
商品概要
【商品名】「東邦・フリーローン(無担保型)」
【使いみち】使いみち自由(借り換え・事業資金の利用は不可)
【借り入れ限度額】10万円以上500万円以内(1万円単位)
【金利率】固定金利型:基準金利 6.5%/引き下げ金利 5.0%
変動金利型:基準金利 5.0% /引き下げ金利 3.5%
【金利の変動】固定金利型・変動金利型から選べる
【借り入れ可能期間】6か月以上10年以内(6か月単位)
【審査回答までの時間】午前中までの申し込みで、原則即日
【融資までの時間】未公表
【来店の要・不要】必要
【担保・保証人】不要
【総量規制】対象外
金利について
金利は、固定金利型と変動金利から申し込みの段階で選ぶことができます。固定金利の場合、基準金利で年率6.5%、変動金利の場合5.0%(2017年4月時点)です。いずれも他行に比べて魅力的な低金利です。
さらに、インターネット事前申し込み(仮審査申し込み)の場合、引き下げ金利が適用されます。固定金利の場合、6.5%⇒ 5.0%、変動金利の場合、5.0%⇒ 3.5%となります。また、インターネット以外の申し込み方法でも、【東邦銀行の口座に給与振込・インターネットバンキングに契約・公共料金口座引き落としを東邦銀行に指定】などの条件を満たせば、同等の金利が引き下げられます。
借り入れ限度額について
借り入れ限度額は10万円から500万円までと、高額融資が可能です。1万円単位で借り入れ希望額を決めることができるので、必要な額だけを借りて無駄な利息を節約することができます。総量規制の対象ではないので、年収1/3以上の借り入れ制限はありませんが、各金融機関での審査基準がありますので、結果によっては希望通りの融資が受けられないことも想定しておきましょう。
金利や限度額以外のおすすめの特徴
他行と比較した際の注目ポイントは、“スピーディー融資に積極的”ということや、“仮審査結果の有効期限が3か月間と長め”ということです。その他のおすすめポイントについては、後述する「東邦銀行のフリーローン、メリット/デメリット」も、参考にしてください。
東邦銀行のフリーローンの利用方法
「東邦・フリーローン(無担保型)」の利用方法、【申し込み手順、審査回答や融資までの時間、借り入れ方法】などについて解説します。
申込み手順
“仮審査”の申し込みは、【インターネット、電話、FAX、郵便、店舗窓口】から可能です。申込む前に、ホームページ上に用意されている“返済シミュレーション”で、月々の返済額をイメージしておくこともおすすめです。では、インターネットから申し込んだ場合の、大まかな流れを見てみましょう。
【インターネット事前申込みから融資までの流れ】
インターネット事前申込み(仮審査申し込み)
↓
(電話確認)
↓
仮審査
↓
仮審査の回答
↓
正式申し込み手続き(もしくはキャンセル)
↓
本審査
↓
本審査の回答
↓
融資
インターネットから申し込む場合、「インターネット事前お申込みはこちらから」ボタンから申し込み画面に進みましょう。
また、【東邦ローン リトライ・サービス】の申し込みが任意で可能です。これは、「東邦・フリーローン(無担保型)」の保証会社である“東邦信用保証”の審査に落ちた場合に2次審査が行われるシステムです。2次審査では、「東邦サポートローン」というローンに移行され、“オリエントコーポレーション”が審査を行います。ちなみに金利は、年率6.5% または 9.8%が適用されるので、「東邦・フリーローン(無担保型)」よりも審査のハードルが低いと考えられます。
“仮審査の回答”は電話によって通知されます。この際に金利や限度額の回答も行われます。いずれかの審査により承諾された金利や限度額に問題なければ、“正式申し込み手続き”に進みましょう。承諾された内容に納得できなければキャンセルも可能です。
“正式申し込み手続き”は、来店手続きが必要です。“本審査”では、【事前申し込みで記入した内容・正式申込書の内容・提出書類・個人信用情報機関の共有情報】などが照合されます。不都合な点がなければ融資となります。
事前申込みの回答結果(仮審査の回答)には、有効期限が3か月間設けられています。一般的に1か月程度の有効期限を設ける金融機関が多い中、長めの設定です。3か月あれば、他のローンに申し込んでその回答を待ってから、より有利なローンと契約することができます。
審査回答や融資までの時間
仮審査の回答は、午前中12時までの申込みを受理した場合、原則即日に電話連絡されます。また、上記時間に間に合わなかった場合でも、原則翌日の回答となります。このことはホームページ上で明確に公表されていることからも、スピーディーな対応に積極的と判断できます。ただし、2次審査にもつれこんだ場合には、もう少し時間がかかります。融資までには、本審査の回答まで数日かかるので、最短でも5日程度見ておくのが無難でしょう。
借り入れ方法
借り入れ方法は、審査で承諾された融資可能額が、東邦銀行の普通預金口座に、まとめて一括で入金されます。また、追加の借り入れには対応していません。
東邦銀行のフリーローン申し込みに必要な書類など
「東邦・フリーローン(無担保型)」に申し込む際に必要な書類は、以下の通りです。
仮審査申込み時
・仮審査申込み書類(事前申し込みのフォーム)
申込んだ内容に疑問点や問題点があった場合や、本人確認が必要とされた場合、銀行もしくは保証会社から電話確認が行われることも想定しておきましょう。何も問題点がなければ電話確認は行われません。
正式申し込み手続き時
・正式申し込み書類
・本人確認書類(運転免許証など)
・所得を証明する書類(源泉徴収票、所得証明書など)
・資金使途確認資料(見積書など)
事前申込みの入力内容と、正式申込み時に持参した確認資料などの内容が異なる場合、審査落ちと判断される場合もあります。くれぐれも、確認資料にそった内容を最初の申し込み時点で記入するようにしましょう。
“本人確認書類”は、身分証明書である、運転免許証、健康保険証、パスポートなどの提出で問題ありません。ただし、フリーローンの場合、信用度が求められるので、顔写真と住所がすぐに確認できる“運転免許証”がおすすめです。
必要となる書類は、事前に確認しておけばあわてずに済みます。実際に用意しようと思っても、すぐに入手できないものもあります。早期融資が必要な方ほど、緻密な計画が必要です。
東邦銀行のフリーローン審査基準
東邦銀行のフリーローンである「東邦・フリーローン(無担保型)」を利用できる方や、保証会社の審査基準について解説します。
利用できる方
利用できる方は以下の通りです。
・満20歳以上の方
・完済時の年齢が、満80歳以下の方
・返済に見合う安定した収入のある方
・東邦銀行の営業区域内に、住まいや勤務先がある方
・保証会社の保証が受けられる方
上記の条件をすべて満たす方なら、「東邦・フリーローン(無担保型)」の利用が可能です。正社員以外の方でも、契約社員・派遣社員・パート・アルバイトなどの方でも利用可能です。
とくに、勤続年数や年収基準は設けていませんが、借り入れした金額を毎月きちんと返済できるかどうかが審査で問われます。また、申し込みの営業エリア制限があります。現在の住まいか勤務先の所在地が、福島県内や宮城県仙台地区の方が、申し込み対象となります。
保証会社「東邦信用保証」の審査
「東邦・フリーローン(無担保型)」と契約するには、“東邦銀行”だけでなく【“東邦信用保証(株)”】の審査が必要です。融資できる金額もこの審査で決まります。
また、担保や連帯保証人を立てなくともローンを組むことができます。なぜかと言えば、保証会社が連帯保証人の代行をしてくれるからです。このため、高額融資であればあるほど、連帯保証人の立場である保証会社の審査が厳しくなります。また、連帯保証してくれる代わりに、保証料を支払わなくてはいけません。「東邦・フリーローン(無担保型)」の場合、保証料は東邦銀行に支払う金利を通じて間接的に保証会社に支払われます。
東邦銀行のフリーローンの審査に通過する方法
東邦銀行のフリーローンである「東邦・フリーローン(無担保型)」の審査を、より有利に通過するための方法について解説します。
東邦銀行や保証会社の審査
審査に通過するには、過去に金融トラブルが無いことが重要です。もし、過去5年以内に返済遅延などのトラブルがあった場合、個人信用情報機関(CICなど)から共有される情報で、すぐに発覚してしまいます。発覚した際には、審査通過はかなり厳しいと考えられます。
また、過去の優秀な履歴が多ければ多いほど、審査通過がプラス評価となります。世間的にもっとも優秀とされるのは、“一度もお金を借りたことが無い人”と考えられがちです。しかし、ローンの審査の場合、お金を借りたことの多い人の方がプラス評価となります。ただし、きちんと返済していることが条件です。これは、何も借金や返済の実績がなければ、審査で判断するスベがないからです。
ある程度ローンを組むまでの時間に余裕がある方でしたら、東邦銀行で半年くらい借り入れと返済の実績をつけましょう。それからローンに申し込めば、審査がはるかに有利になります。
給与振込先の変更
東邦銀行では、給与振込先を指定してくれる顧客に対して、金利の引き下げをはじめ、さまざまな優遇に力をそそいでいます。つまり、給与振込先を東邦銀行に指定することで、審査通過が有利になると考えられます。もし、現在の給与振込先の銀行が会社の指定銀行でなければ、審査に申し込む前に東邦銀行を指定するのが賢いでしょう。その場合、ある程度何回か給与振込の実績をつけてから審査に申し込めば、より効果的です。
東邦銀行のフリーローンの審査に通らない理由と対策
「東邦・フリーローン(無担保型)」の審査に通過しないと考えられる理由【社内ブラック】と、その対策方法があるのか?について解説します。
【審査に通らない理由】
審査に通らない理由のひとつに、【社内ブラック】といわれるものがあります。社内ブラックとは、各金融機関が個々に持つブラックリストのことです。一般的に審査で重要視される金融事故は、個人信用情報機関(CICなど)の共有情報が照合されます。それに加え、社内ブラックの情報も重要視されます。
社内ブラックとなってしまうタイミングは、返済の遅延や延滞などによる金融事故を起こしてしまい、カードやローンなどが強制解約となってしまった場合です。一度このリストに登録されてしまうと、その会社のローンやカードなどの審査通過が厳しくなります。また、その会社だけでなく、グループ会社などをはじめとする“関連会社”にも情報は筒抜けになるので、注意が必要です。
【対策】
個人信用情報機関に遅延や延滞情報が記録されても、5年間で抹消されます。しかし、社内ブラックの情報は自社管理なので、金融機関によっては永久に消えることはないとも言われています。実際のところ、自分が社内ブラックとして記録されているのかを調べる方法はありません。ローンの審査に通過するためには、金融事故のあった金融機関およびその関連会社のローンには、申し込まないのが無難な対策です。
東邦銀行のフリーローンの返済方法
「東邦・フリーローン(無担保型)」の返済方法、【返済の手順、繰り上げ返済】などについて解説します。
返済の手順
返済方法は“毎月の元利均等返済”です。これは、融資額と利息額を合算したものを、毎月均等に返済する方式です。また、融資金の50%までなら、ボーナス時に年2回“増額返済”を併用することが可能です。月々の返済とは別に支払うのではなく、月々の返済を増額した返済方法となります。
また、返済額に大きくかかわる金利は、借り入れ時に、“変動金利型”か“固定金利型”のいずれかを選ぶことができます。変動金利の場合、金利は年2回見直されます(毎年4月1日および 10月1日)。ただし、毎回変更されるわけではありません。一般的に、数年間金利が変わらないケースがほとんどです。
この2つの金利タイプは、返済が始まってから変更はできません。東邦・フリーローン(無担保型)の金利は、固定金利で年率6.5%、変動金利は5.0%と、変動金利の方がお得です。しかし、変動金利ですので見直しがあった場合、固定金利よりも高くなることもあります。逆に今より安くなることもあるので、ローンを組むにはそのことも踏まえて金利タイプを選択することが重要です。
繰り上げ返済
月々の通常返済やボーナス時の増額返済に加え、臨時で支払う繰り上げ返済(追加返済)にも対応しています。繰り上げ返済は、返済中に好きな時に好きなだけ支払うことができる“一部繰り上げ返済”と、残額全部を返済する“全額繰り上げ返済”に対応しています。
手数料は、一部・全額に関わらず、元金の繰り上げ返済額が300万円未満の場合10,800円、300万円以上の場合32,400円かかります。他行と比べてもかなり高額なので、こまめな一部繰り上げ返済はあまりおすすめできません。ある程度まとまった金額をここぞというタイミングで追加入金するのがいいでしょう。
また、インターネットバンキングでの繰り上げ返済でも同額の手数料がかかります。他行では手数料を無料化にする傾向があるので、将来的には減額などの改善があるかもしれません。繰り上げ返済については自社ニュースなどをはじめ、ホームページ上でも大きく取り上げられることがないので、その都度店頭窓口などに問い合わせることも頭の片隅においておきましょう。
東邦銀行のフリーローン、メリット/デメリット
「東邦・フリーローン(無担保型)」のメリットとデメリットについて箇条書きで整理してみましょう。
メリット
・東邦銀行の利用が無い方でも申し込み可能
・使い道自由なので、幅広い利用目的で融資が受けられる
・金利が申込み前からわかるので、計画がたてやすい
・少額の借り入れでも、低金利で融資が受けられる
・“インターネット事前申し込み”などで、金利がさらに引き下げられる
・スピーディー融資に積極的
・仮審査結果から正式申し込みまでの猶予時間が3か月と長め
・リトライ・サービス(2次審査)により審査通過の幅が広がる
・完済時の年齢が80歳と、高齢者の返済に対応
・担保や連帯保証人が不要
・インターネットから、24時間365日、自宅での申し込みが可能
・追加の借り入れができないのでスムーズに完済できる
・月々やボーナス時の返済が自動引き落としなので管理しやすい
・繰り上げ返済ができるので、早期返済も可能
・“元利均等返済”かつ“固定金利も選べる”ので、毎月の返済管理がしやすい
・1万円単位で借り入れが可能なので、利息を節約できる
・総量規制の対象外なので、年収による借り入れ制限を受けない
デメリット
・繰り上げ返済における手数料が高額
・正式申し込み手続き(契約)には来店が必要
・高額融資なので、カードローンよりも審査が厳しい
・追加融資が受けられない
・申し込み可能者の営業エリア制限がある
・融資には、東邦銀行の普通預金口座の開設が必要
全体を見ますと、繰り上げ返済の手数料が高額ということが気になるところですが、金利に関しては他行に比べても大きな魅力です。利用方法によってはかなりお得な返済が可能です。
フリーローンを選ぶ際のポイント
東邦銀行のフリーローンに限らず、フリーローンを選ぶ際のポイントについて解説します。他行と比べても「東邦・フリーローン(無担保型)」の金利は、かなり魅力的ではあります。しかし、フリーローンに執着しないことを頭の片隅においておくことも大切です。
例えば同じ銀行でも、カードローンで融資してもらう方法があります。カードローンでも限度額次第ではフリーローンと同等の融資を受けることができます。カードローンの場合、利用限度額が与えられます。しかし実際、利用者のほとんどが限度額の一部となる少額利用にとどまる傾向があります。そのため、高額一括融資のフリーローンより審査基準が甘くなる場合があるのです。
カードローンの初回限度額は、100万円以下が一般的です。そこから利用実績などから、“この人なら増枠しても大丈夫”と判断し、徐々に限度額が増えていきます。少々時間はかかりますが、今すぐに高額融資が必要でないならカードローンを選ぶ方法もあります。
また、銀行のカードローンだけでなく、消費者金融も検討してみましょう。消費者金融は金利が高いというイメージがありますが、競争が激しいため審査を甘くしたり、金利を安くして業績を伸ばすことにも積極的です。とくに、即日融資が希望という方なら無人契約機など利便性に優れたシステムも魅力です。先入観をもたずに、自分の必要とする条件を吟味し、もっとも利用価値のある金融機関、もしくはローンを選ぶことが重要です。
東邦銀行で扱われる、そのほかのローン
東邦銀行のフリーローンに、レディースローンがあります。“輝く女性のフリーローン「キララ」”です。借り入れの利用者は、まだまだ男性の比率が大きい中、女性の需要(割合)が増えています。それに便乗して、女性に対応したローンを提供する金融機関も増えています。
特に東邦銀行はレディースローンの種類が豊富です。利用用途が細かく分かれているので、自分にピッタリのローンを見つけやすいのが特徴です。限度額や金利などのスペックも通常のフリーローンと同等です。対応を女性スタッフ限定にするなどの配慮もあり、敷居が高いと感じる女性に打ってつけのローンです。
また、複数の金融機関から借金してしまった方には、おまとめローンがおすすめです。あいにく「東邦・フリーローン(無担保型)」は、おまとめの借り換え利用には対応していません。ですが、東邦銀行の場合、「お借換えローン」というおまとめ利用に対応したローンがありますので、そちらを検討しましょう。
東邦銀行のフリーローンである「東邦・フリーローン(無担保型)」は、低金利ということが何よりの魅力です。ただし、営業エリアの制限があるので、自分が申し込みできるかどうかの事前確認が必要です。また、審査に通るローンを探すのではなく、条件の良いローンを探し、その審査をパスすることに集中しましょう。