山口銀行でフリーローンを借りるには?
山口県をはじめ、広島県南部や愛媛県、島根県などにも店舗のある山口銀行は、かつては東証・大証一部上場していたほどの大きな地方銀行です。そんな山口銀行でお金を借りるときに便利なのが3種類のフリーローン商品です。でもフリーローンっていまいちよくわからないですよね。
・フリーローンの金利はどれくらい?
・審査に通るための条件は?
・借りた後に繰り上げ返済はできる?
・利用するのにデメリットはないの?
ここではそんな疑問を解決するために、どのような商品があり、それを上手に利用する方法について解説します。これからお金を借りようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
山口銀行のフリーローンの特徴
山口銀行のフリーローンには3種類の商品があります。どれが自分に適しているのか知るために、まずはそれぞれの金利や特徴などをみていきましょう。
フリーローンおまかせ!やまぐち君
固定金利 年3.5~13.5%(審査で決定)
融資額:10万円以上500万円以内(1万円単位)
返済期間:6ヶ月以上10年以内(6ヶ月単位)
使いみち自由で、スピード審査と来店せずに借りることができる商品です。主婦やパート、アルバイトでも、借入金額の上限が下がりますが利用することができます。もちろん借り換えにも利用することができ、使い勝手のいいローン商品です。
フリーローンおかえり!やまぐち君
固定金利 年3.3~13.3%(審査で決定)
融資額:10万円以上300万円以内(1万円単位)
返済期間:6ヶ月以上7年以内(6ヶ月単位)
山口県への移住を考えている人に発行される、やまぐちUJIターンパスポートを所持し、なおかつ移住が確定している人向けの商品です。「フリーローンおまかせ!やまぐち君」よりも低金利で貸し付けすることで、移住をサポートしてくれます。
多目的ローン
固定金利 年5.2~6.4%(審査で決定)
変動金利 年4.7~5.9%(審査で決定)
融資額:10万円以上300万円以内(1万円単位)
返済期間:6ヶ月以上7年以内(6ヶ月単位)
使いみちが確認でき、購入先に振込での支払が可能な資金に利用することができます。年金収入のみでも100万円を上限に利用することができます。旅行や結婚式、パソコンの購入などの利用に適したローン商品です。
山口銀行フリーローンの利用方法
山口銀行のフリーローン商品は、基本的にインターネットを利用しての申し込みになります。「フリーローンおまかせ!やまぐち君」のみ電話申し込みが可能ですが、ここではインターネットを使った利用方法について紹介します。
1. インターネットでの仮審査申し込み
2. 申込内容の確認
3. 仮審査
4. 仮審査結果の連絡
5. 来店もしくは郵送での正式申込と契約
6. 融資開始
インターネットからの申し込みを行うと、山口銀行から自宅もしくは勤務先へ申込内容の確認の電話があります。この電話で本人確認と在籍確認を行います。申し込みに別途書類が必要な場合には、このときに指示されますので、用意して郵送してください
仮審査は保証会社が行います。審査基準などは後ほど詳しく説明します。仮審査に通過したら、来店もしくは郵送での正式申込と契約になり、その後融資が開始されます。
「フリーローンおかえり!やまぐち君」だけは、郵送での正式申込に対応していません。こちらの商品を利用する場合は、店舗の窓口で正式申込と契約を行ってください。
申し込みに必要な書類
山口銀行のフリーローンの申し込みを行うときに、いくつかの書類の提出を求められます。商品によって必要書類に違いがあります。それぞれの必要書類について説明します。
フリーローンおまかせ!やまぐち君・フリーローンおかえり!やまぐち君
・本人確認書類
・所得証明書類
原則として提出が必要なものは本人確認書類だけです。本人確認書類として、運転免許証やパスポートなど、現住所がわかるものを用意してください。運転免許証は引っ越しなどで住所変更手続きをしていない場合は、本人確認書類として使えません。必ず住所変更手続きを行ってから申し込みを行いましょう。
また、所得証明書類として源泉徴収票や公的所得証明書などが必要になることもあります。必要になってから用意したのでは時間がかかりますので、最初から手元に用意しておきましょう。
多目的ローン
・本人確認書類
・所得証明書類
・使いみちが確認できる書類
本人確認書類は運転免許証やパスポート、所得証明書類は申込金額が300万円を超える場合のみ、公的所得証明書や源泉徴収票が必要になります。また年金受給者の場合は、年金振込通知書、年金送金通知書などの、年金受給がわかる書類を用意してください。
多目的ローンの場合は使いみちを確認できないと利用できませんので、見積書や売買契約書、注文書などが必要です。借り換えで利用する場合は、返済表と直近6ヶ月の取引を確認できる、返済用口座の通帳を用意してください。
審査基準
「審査に落ちたらどうしよう」お金を借りる前に気になるのは審査結果ですよね。せめて審査基準さえ分かっていれば、申し込み前に対策できるのですが、残念ながら山口銀行のフリーローンは審査基準が公表されていません。
とはいえ、一般的な重視される審査項目はわかっていますので、ここではどのような審査項目に気をつけて申し込みをすればいいのかについて紹介します。
・ 年収
・ 借入希望額
・ 勤務先
・ 勤続年数
・ 他社借入件数
・ 他社借入金額
まず重要なのが、年収に対する借入希望額の割合です。山口銀行の場合は総量規制の対象外ですので、年収の1/3を超える金額でも貸付可能です。ところが、現実的には年収の1/3以上の貸し付けは、審査落ちする可能性がとても高くなります。
すでに他社から借り入れをしているような場合は、それらも含めて、年収の1/3以内で収まるように借入希望額を設定しましょう。
フリーローンは担保や保証人が必要ありません。そのため、安定した収入を求められます。正社員でもより安定している大企業のほうが借りやすく、公務員になるとさらに融資を受けやすい傾向にあります。また勤続年数が長いほうが会社を辞めにくい傾向にあるため、長く勤めていることも重要です。
もちろんブラックリスト入りしているような場合は、融資を受けることができません。ブラックリストに入っていなくても、すでに4~5社からお金を借りている場合は、債務整理をする可能性があるため、ブラックリスト入りの候補者ということで、審査落ちする可能性があります。
審査に通過する方法
山口銀行のフリーローンは審査が厳しく、簡単にお金を借りることができるわけではありません。審査落ちを避けたい人のために、ここでは審査を通過するためのコツについて紹介します。
借入希望額をできるだけ減らす
審査で重要なのは、きちんと返済できるだけの収入があるかということです。年収が500万円なのに、500万円貸して欲しいと言っても、担保もなしにその金額を借りることは無理です。すでに紹介しましたように、年収の1/3が限度額と考えておきましょう。
とはいえ、限度額ギリギリを狙うと貸す側も慎重になります。確実に審査に通りたいのであれば、できれば年収の1/4くらいまでに抑えておきましょう。年収に対して余裕があればあるほど、審査には通過しやすくなります。ちょっと多めに借りておこうなんて考えずに、必要最低限だけを借りてください。
使用目的が明確な場合多目的ローンを利用する
使用目的が自由な商品は、貸し付けをする側がある程度のリスクを負うことになります。それよりも、使用目的が明確である多目的ローンのほうが貸付しやすい商品です。
最低金利は多目的ローンのほうが高くなりますが、それでも何に使うのかが明確になっていることは融資をする上でとても貸しやすい状態です。結婚式や旅行などの、使用目的が明確になっている場合は、多目的ローンを利用しましょう。
審査に通らない理由と対策
山口銀行のフリーローンは審査が厳しいため、審査落ちすることは珍しくありません。それではどのような理由で審査落ちすることがよくあるのでしょう?ここでは、よくある審査に通らない理由とその対策について説明します。
勤続年数が短すぎる
山口銀行のフリーローンを利用できる条件としては「安定収入がある方」としか書かれていませんが、この意味としては「勤続年数がある程度あること」が含まれています。新入社員や、転職したばかりという人は審査落ちする可能性がかなり高い傾向があります。
勤続年数は最低でも1年以上になってから利用申込を行いましょう。勤続年数が短い場合は、機械的に審査落ちさせられることもあります。何十年も勤めている必要はありませんが、信用ができるまでの1年間は利用を我慢してください。
申込内容の記入ミス
そんなことあるのかと思うかもしれませんが、例えば勤務先の電話番号が間違っていると、在籍確認をすることができませんので、仮審査に進むことができません。年収や他社借入金額を1桁間違うと虚偽の申告とされることもあります。
ケアレスミスで審査落ちするということは、決して珍しいことではありません。申し込みは何度もチェックして慎重に行うようにしましょう。少しの手間を惜しんだばかりに、審査落ちすることもありますので、気をつけてください。
山口銀行のフリーローン返済方法
一般的なフリーローン商品は繰り上げ返済などがありますが、山口銀行の場合はどうなのでしょう?繰り上げ返済の可否も含めて、ここでは山口銀行のフリーローン商品の返済方法について紹介します。
返済方法としては、いずれの商品も、毎月決まった金額を返済していく元利均等返済方式です。借入金額と返済期間から利息を計算して、月々の返済額が同じになるように計算してもらえます。審査を受けるまで利息はわかりませんが、ローンシュミレーションを利用すればおおよその返済額を事前に知っておくことができます。
多目的ローンの変動金利だけは、金利の変動に応じて月々の返済額が変わります。金利が一気に上るようなことがあると、返済額が増えてしまいますので注意してください。
3つの商品のいずれも、繰り上げ返済や一括返済には対応していません。このため、最初に決めた返済期間でコツコツ返済をしていきます。返済期間が長すぎて、必要以上の利息を払わなくてはいけなくなったり、月々の返済が苦しくなったりしないように気をつけましょう。
繰り上げ返済や一括返済はできませんが、申し込み時にはボーナス月の増額返済を設定することができます。ボーナスカットなどがあっても増額返済をしなくてはいけませんが、少しでも早く返済を終わらせたい人は、増額返済を利用しましょう。
メリット・デメリット
山口銀行のフリーローンはメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。どうしてもメリットにばかり目が行きがちですが、デメリットも含めて理解しておくことが大切です。ここではメリットとデメリットを紹介しますので、それぞれを頭に入れておいてください。
メリット
・低金利で利用できる
・借り換えに利用できる
・店舗に行かずにお金を借りられる
・主婦やパート、アルバイトでも借りられる
山口銀行のフリーローンには他社にはない飛び抜けたメリットはありませんが、それでも最低金利は低く、とても自由度が高い商品です。
かゆいところに手が届く感じがあり、忙しい会社員は店舗に行かずにお金を借りることができ、フリーローンおまかせ!やまぐち君なら、主婦でも70万円まで借りることができます。主婦が70万円も借りることができる商品は、他社ではなかなか見つけることはできません。
デメリット
・審査結果がでるまで金利がわからない
・繰り上げ返済や一括返済ができない
最低金利はとても低いのですが、残念なことに金利は審査結果が出るまで金利がわかりません。最高金利は13%以上ですので、最低金利での利用を想定していると、思っていた金利よりも遥かに高い金利で借りなくてはいけません。
また繰り上げ返済や一括返済ができませんので、思わぬ臨時収入があっても返済に充てることができません。契約で決めたとおりにしか返すことができないのは、意外と大きなデメリットのひとつです。
フリーローンを選ぶ際のポイント
世の中にはいくつもフリーローン商品があります。数ある商品の中からどれを選んでいいのかわかりにくいですよね。選ぶときのポイントは下記の2点です。
・金利が10%以下であること
・繰り上げ返済手数料がかからないこと
これらを山口銀行のフリーローンに当てはめてチェックしてみましょう。
多目的ローンは金利が10%以下でのすので問題ありませんが、その他の商品は審査結果によっては10%を超える金利が発生します。この場合は、他にもっと低金利で使いやすい商品がありますので、どうしても借り入れしなくてはいけない場合を除いて、他の金融機関から借りるようにしましょう。
また、一般的なフリーローン商品は繰り上げ返済が可能ですが、その繰り上げ返済に高額な手数料が発生します。このため、繰り上げ返済を考えている人は、手数料がかからない商品を選ぶべきですが、残念ながら山口銀行の場合はそもそも繰り上げ返済ができません。
このため繰り上げ返済をして、少しでも早く完済しようと思っている人には向いていません。とても使い勝手のいい商品ですが、その点だけは注意してください。
ここで紹介した選び方が絶対というわけではありませんが、ひとつの目安として覚えておきましょう。低金利であることがフリーローンの最大のメリットですので、金利が高くなるようなことだけは避けましょう。