ゆうちょ銀行のフリーローン「夢航路」
近所に必ず1つはある郵便局。ゆうちょ銀行はその中にあります。
「郵便局なら全国にあるし、そこでお金が借りれれば…」と思っている人も多いはず。そんな人のために用意されているのが、ゆうちょ銀行フリーローンです。
この記事では、フリーローン「夢航路」の特徴をわかりやすく解説しています。これから利用する人に向けて申込方法や審査基準も説明しています。
この記事を読めばゆうちょ銀行のフリーローンが全て分かるので、スムーズに手続きが完了できるようになるでしょう。
ゆうちょ銀行のフリーローン特徴解説
ゆうちょ銀行で取り扱っているフリーローン「夢航路」は、目的型と親孝行型の2種類があります。それぞれどんな違いがあるのかを説明します。
「目的型」について
目的型というのは、「自己投資、教育、自動車購入、結婚や出産、エコプラン、リフォーム、不動産、フリープランなど」の8種類のローンが用意されています。
自分の使いみちに合わせて選べるので、「資格を取得したい」「車を購入したい」「自宅をリフォームしたい」など、用途に合わせてベストな選択ができます。借りたお金の使いみちが決まっている人は、目的型を選択しましょう。
ゆうちょ銀行のフリーローンは、返済期間が最長で10年となっているのが特徴です。
中でも目的型は固定金利となっており、用途に合わせてそれぞれ金利が異なっている点もポイントです。ローンの目的に合った使用方法であれば優遇した金利でお金が借りられるため、まずは該当するものがないか確認しましょう。
「夢航路」目的型の種類
目的型のフリーローンは、全てのプランで基本の共通項目があります。どれを選んでも該当する条件は以下の通りです。情報は(2017/12/22時点)のものです。
年齢制限:20歳以上~70歳以下
利用限度額:10万円~1,000万円以下
借入期間:6ヶ月以上10年以内
金利:4.0~14.9%
返済方法:元利均等返済
返済額:最低5,000円~
ボーナス払い:100万円以上の借り入れで可能
・自己投資応援プラン
自己投資応援プランは、資格取得や語学スクールなど、自分のスキルアップのための自己投資を応援するものです。限度額は1,000万円まで、固定金利で年率4.000%です。
・教育プラン
教育プランは、子供の幼稚園から大学までの費用を借りれるものです。限度額は1,000万円まで、固定金利で年率4.000%です。
・オートプラン
自動車購入のプランは新車や中古車の購入で使えるものです。他社のオートローンからの借り換えや車の乗り換えにも使用できます。限度額は1,000万円まで、固定金利で年率6.000%です。
・ハッピープラン
ハッピープランは、出産や結婚の費用を借りることができます。限度額は1,000万円まで、固定金利で年率7.000%です。
・エコプラン
エコプランは、屋上緑化や太陽光発電などのシステムの購入などのエコに関する費用の支援をしてくれるものです。限度額は1,000万円まで、固定金利で、6.000%です。
・リフォームプラン
リフォームプランは、自宅のリフォームや改修などのサポートをしてくれるプランです。限度額は1,000万円まで、固定金利で、6.000%です。
・不動産プラン
不動産売買に関わるあらゆる出費に対応できるのが不動産プランです。限度額は最大1,000万円まで、金利は年率6.000%~14.900%で固定金利制です。
・フリープラン
フリープランは、利用目的は自由で事業目的以外の様々な目的に使用できます。限度額は1,000万円まで、固定金利で、8.000%~14.900%です。
ゆうちょ銀行の「夢航路」は、借りたお金の使用目的によって金利が変わります。教育関係は金利が安く、利用目的が自由なプランは金利が高めに設定されています。どのプランであっても限度額は1,000万円であり、借り入れ期間や返済方法などは全て共通となっています。
親孝行型について
もう1つの種類である親孝行型は、家族の介助や福祉施設に入居するために必要な資金やバリアリフォームなどを借りることができるものです。
目的型とは異なり変動金利を採用し、年率4.975%~9.475%となっています。
夢航路の親孝行型の最大の特徴は、借入期間が最長で10年まで選択できることです。限度額も1,000万円まで対応しており、大きな額を借りることも可能です。しかし、親孝行型のプランは使用目的が限定的なので注意が必要です。
借りたお金を自分の為に使用することはできず、家族の介護や福祉施設の費用などに充てることが求められます。もちろん、家族のためであればそれ以外にも使用して構いません。審査の際に使用目的が聞かれますので、きちんと家族の為であることを伝えましょう。
ゆうちょ銀行フリーローンの利用方法
ゆうちょ銀行のフリーローンは、実際の融資はスルガ銀行が行います。ゆうちょ銀行で申し込み、スルガ銀行からお金を借りるイメージです。申込方法も他の銀行とは一部異なる点があるので、この章では利用方法を解説していきます。
まず、申込みはゆうちょ銀行の中でもスルガ銀行ローン取扱店の窓口で行う必要があります。取扱店舗はゆうちょ銀行のホームページから検索することが可能です。
そこで必要書類や手続きの手順などを説明してもらい、申込書類を提出します。
また、窓口へ行く時間がない人はインターネットで申し込むことも可能です。インターネットで申し込みをする場合は、専用の申込フォームに必要事項を入力して送信します。電話で申し込むこともできますので、その場合は電話でフリーローンデスクまで電話しましょう。 電話番号は0120-608-811です。
その後、スルガ銀行ゆうちょローンサービスセンターより、事前に提出した書類を元に、本人確認のための電話がかかってきます。この場合、もし指示があったら関連する資料等を提出する場合があります。
審査は数日で結果がわかります。そのまま契約に進める人は、返済口座の申込書類が一緒に郵送されます。契約内容を確認して、返済口座の申込書類を郵送します。契約書には、振替サービスを利用するかボーナス増額払いを利用するかが選ぶ項目があります。自分の無理のない範囲で返済シミュレーションを立ててから、必要事項を記入しましょう。
申し込みが完了したら、返済口座のキャッシュカードや返済等に関する書類が郵送されてきます。これで契約完了です。
それでは、先程説明した必要書類について、どんなものが必要なのかを説明していきます。
申し込みに必要な書類
利用手順の中で、必要書類の提出が必須と説明しました。それでは実際にゆうちょ銀行のフリーローンに申し込む時、どんな書類が必要になるのでしょうか?お金を借りる際に必要とされる書類は以下のものです。
本人確認書類
本人確認書類として有効なのは以下の6点です。必ず申込書の記載内容と本人確認書類に記載の情報が同じことを確認してください。
・運転免許証 (写)
・顔写真付き住基ネットカード(写)
・個人番号カード(写)ー裏面は提出しないように注意してください。
・パスポート(写)
・健康保険証(写)
・外国人登録証明書(写)、在留カード(写)、特別永住者証明書(写)のどれか
「パスポート」「健康保険証」「外国人登録証明書」を提出する場合は、下記入の(a),(b)いずれかの確認資料を一緒に提出してください。発行後3ヶ月以内のものでないと提出できません。
(a)住所が確認できる国税・地方税の領収証(写)や公共料金領収書(写)
公共料金は電気、水道、NHK、固定電話などの領収書です。
(b)住民票、印鑑証明書、納税証明書
所得確認資料
源泉徴収票、所得証明書、住民税決定通知書、給与明細証のいずれかの写しを提出します。
資金使途確認資料
見積書、契約書、納付書の写しなど、借りたお金を何に使うのかが分かる書類(支払先や金額のわかる資料)を提出しなければいけない場合があります。
なぜ使いみちを証明する書類が必要かというと、フリーローンは事前に申告したものにしか借りたお金を使えないからです。カードローンのように、何に使ってもいいというわけではないのです。
その使いみちが適正かどうかを審査で判断して、融資可能かどうかを決定します。それでは、審査では他にどんな点をチェックするのでしょうか?次の章で詳しく説明していきます。
ゆうちょ銀行のフリーローン審査基準
ゆうちょ銀行のフリーローン「夢航路」は、スルガ銀行が審査を行います。その為、郵便局でお金を借りるならスルガ銀行の審査に通過することがポイントと言えます。まず前提として、審査基準の三原則を知っておきましょう。
1.安定した収入があるか
2.借入が多重になっていないか
3.年齢が20歳より上か
どれも基本的なことですが、これら3つの基準を満たしていないと郵便局からお金を借りることはできません。
最も重視されることが、貸したお金を返してくれる人かどうかという点です。なので安定した収入があり、かつ収入が多い方が審査に通りやすくなります。また、長く同じ職場に勤めていることも審査に有利になります。最低でも同じ職場に1年以上勤めていることは必須で、勤続年数が長ければ長いほど信用度が上がります。
他にも、すでに他社から多額の借金をしていないかどうかも重要です。年収と現在の借入額のバランスが悪いと、審査に通過することはありません。
在籍確認はある?
審査が始まってからは在籍確認があります。在籍確認とは、事前に提出した書類に書いた仕事先に実際に勤めているかを調べることです。この電話が原因で、職場の人にローンを申し込んだかバレてしまうことがあります。できれば在籍確認がない方がいいのですが、ゆうちょ銀行はあります。
在籍確認の電話はスルガ銀行が行うため、ゆうちょ銀行の名前は名乗りません。基本的に、勤め先に電話をかけてくる際には銀行名を名乗ってくるので覚えておきましょう。
銀行ではローン以外にも色々なサービスを扱っているため、銀行から電話がかかってるだけではバレる心配は少ないでしょう。どうしても心配ならば、事前に個人名で電話をかけてくるように希望を伝えることも可能です。それをすることで必ず個人名で在籍確認の電話をかけてくれるとは限りませんが、念のため希望は伝えておくのが良いでしょう。
これらの基準を踏まえた、審査に通過する方法を次の章で説明していきます。
審査に通過するには?
どんなに申し込み手順を学んでも、審査に通らなければ1円も借りることはできません。そこで、ゆうちょ銀行のフリーローンの審査に通る方法をお伝えします。
まず前提として、審査は申し込みの際に提出する書類がベースとなります。その書類に嘘を書いたり、明確に記していなかったり、記入漏れがあったりした場合は審査に通る確率が低くなってしまいます。そのため書類は正確に正しく記入いていることを何度も確認するように注意してください。
次に、審査は安定した収入がないと通ることはできません。会社員であれば勤続年数がカギとなり、個人事業主であればここ数年の安定した業績を証明する必要があります。随分長い間会社に勤めていなかったり、安定した収入を得られないと銀行が判断した場合は審査に通過するのは極めて難しいでしょう。
現在の借入状況をなるべく綺麗にしておくこともポイントです。例えば、複数のカードローンやクレジットカードを使って少しずつお金を借りているような状況は、審査においてはマイナスにしかなりません。数万円で完済できるものなら予め全て返し終えておくと良いでしょう。
もし、年収の1/3を超える借金をしている場合は審査通過率が下がります。ある程度借金を返してから申し込むなどの工夫が必要です。
どれも基本的なことではありますが、案外小さなミスが致命的なポイントになるものです。申し込み前に、一度各項目をしっかり見直しましょう。
返済にはどんな方法がある?
ここからは、フリーローンで無事にお金を借りることができたら知っておきたいことを紹介していきます。重要なのは借りたお金をどう返していくかなので、この章では返済方法をメインに紹介します。
フリーローンの「夢航路」を利用するなら、スルガ銀行のゆうちょ専用支店に返済口座を作成する必要があります。そこから毎月6日、16日、26日のいずれかの指定した日付に自動で引き落としがされるシステムになっています。
もちろん、ATMから返金口座に入金することもできます。ゆうちょ銀行のキャッシュカードさえ持っていれば、ゆうちょ銀行のATMはもちろん、コンビニのATM(セブン銀行、インターネット、タウンネットワークサービス、イオン銀行)、スルガ銀行のATMから手数料無料で入金が可能です。
またゆうちょ銀行の口座を持っていれば誰でも、スイングパックといった方法で入金できます。このシステムは、ゆうちょ銀行の口座から定期的に決まった金額を返済口座に手数料無料で入金できるサービスです。この方法なら、毎月スルガ銀行ゆうちょ専用支店にお金を入れる必要がないので便利です。しかし、このサービスを利用するには別途の契約が必要となっています。申込みの際に書類に申し込みの有無を確認する箇所があるので、スイングパックをを利用したい人は必ずそこで申し込みましょう。
フリーローンの「夢航路」は繰上げ返済をすることが可能です。しかし、これも書面による手続きとなるので手間と時間はかかります。返済額の確認などが必要となっているので、ゆうちょ専用支店に問い合わせてみてください。
毎月の返済は1円単位で5000円以上となっており、特に100万円以上借入をした場合、ボーナス返済が利用可能となります。
ゆうちょ銀行のフリーローンは、スルガ銀行が関係してくるため若干仕組みが複雑です。それでも利用者が多いのはメリットがあるからです。そこで、メリットとデメリットを紹介します。
メリット・デメリット
もし、メリットを見て多くが自分に当てはまるといった人は申し込むことをおすすめします。当然、デメリットもあるため自分でしっかり両方を確認して、ゆうちょ銀行のフリーローンは自分にとってピッタリなローンかどうかをじっくり考えましょう。
メリット
ゆうちょ銀行のフリーローンのメリットは、無担保で最高1,000万円、最長10年の借り入れができることです。「目的型」と「親孝行型」の2種類があり、目的型は8つの使いみちから自分にピッタリのローンを選べます。それぞれ金利が異なっているため、自分に合う用途のものが見つかればお得な条件でお金を借りることができます。
例えば、出産や結婚、自動車、リフォームにかかる費用などはそれぞれ必要な額も異なり、返す額の限度や長さも異なります。そのため、使いみちに合ったプランが選べるのは大きなメリットとなります。
また、返済方法が手軽というのもメリットの1つです。全国のゆうちょ銀行ATMで手数料無料で入金することができるので、急いでいる場合や忙しい時に助かります。
ゆうちょ銀行では、フリーローンの「夢航路」のほかにも、カードローンの「したく」やホームローンの「夢舞台」も用意されています。これらを同時に利用することが可能というのもメリットと言えるでしょう。
こうした、全国に数多くの支店を持っている郵便局ならではの利便性の高さが、大きなメリットとなっています。それでは、反対にデメリットにはどんなものがあるでしょうか?
デメリット
ゆうちょ銀行で借入するデメリットは、手間がかかるという点です。フリーローンは全てスルガ銀行が融資を行うので、最終的にはスルガ銀行と契約をすることになります。そのため直接郵便局からお金を借りるわけではなく、手間が増えてしまうのです。
申し込みができるゆうちょ銀行の窓口も限られており、フリーローンを取り扱っている郵便局は全国でも数少ないのです。各都道府県の主要都市にしか窓口を設けていないことも多く、近所の郵便局で気軽に申し込みができるわけではありません。ゆうちょ銀行のホームページを見てわかるように、窓口は休日や祝日はやっておらず、また、平日の夕方には閉まってしまいます。
そもそも、審査基準である安定した収入を得ている人は大半が会社員のはずです。会社員が平日の昼間に仕事を抜け出してローンの申し込みをするのは無理のある話です。
実際に私もゆうちょ銀行の窓口に行く際に、平日は用事があるため、昼間に時間を作ってゆうちょ銀行まで行くしかありませんでした。貴重なお昼休みが削られてしまうのは会社員にとって大きなデメリットです。
また、ゆうちょ銀行よりも低い金利で借入が可能な銀行もあります。ゆうちょ銀行はそこまで金利がお手頃だとは言えないでしょう。そのため、他の銀行などの金利を調べて、メリット・デメリットを知った上で検討するのが良いでしょう。
ここまで紹介したメリットデメリットを見て、メリットの方が大きいと感じたら申し込みをしても良いでしょう。実際にフリーローンを選ぶときにはどんなことを気にしたらいいのか、次の章で紹介していきます。
フリーローンを選ぶ際のポイント
ゆうちょ銀行に限らず、フリーローンは全国の銀行で取り扱っています。サービスには色々な違いがあるため、ここでフリーローンを選ぶ際のポイントを紹介します。ポイントは、金利が10%未満という点や、利用条件、繰上げ返済手数料が無料だという点です。
最も効率的なのは、メガバンクやネットバンク、地元の地方銀行を比較することです。インターネットで調べてみると大手の銀行がヒットすることが多いですが、実は地元の銀行にもフリーローンを扱っているところがあります。
メガバンクのフリーローンは一桁の金利で利用可能となっており、前年度にある程度の税込み年収があることが利用条件となっています。
地方銀行は地域によって格差がありますが、メガバンクに引けを取らない金利を設定しているところも珍しくありません。指定地域内に住んでいることが条件となるため、基本的には地元の地方銀行だけを調べればいいでしょう。
ネット銀行のフリーローンは、その銀行に口座を持っていれば利用することが可能です。
これらの銀行を比較して、自分の希望額を借りた場合の金利を比較するのがいいでしょう。
またフリーローンの多くが繰り上げ手数料がかかります。最近では、手数料を無料とするケースも増えていますが、銀行によっては5,000円以上の手数料がかかることもあります。積極的に繰り上げ返済をしようと考えている人にとっては大きなマイナスなので、申し込み前に必ず確認しておきましょう。
このポイントを基に、各銀行の特徴を書き出して、ゆうちょ銀行で借りた場合とどちらがお得か比較しましょう。そして、最も自分が有利になる銀行に申し込むことこそ、お得にお金を借りるポイントといえます。