ここではパートでもおまとめローンができるのか。そしておまとめローンの審査を受けるためのコツを紹介します。
パートでもおまとめローンは利用できる?
基本的な考え方として、パートだからおまとめローンを利用できないということはありません。大事なのは働き方ではなく「安定した収入があり、きちんと返済を続けていくことができるか」ということだけです。おまとめローンの審査はそれを調べるためにあります。このため、パートでも不定期で働いているような人の場合はおまとめローンの審査で落ちてしまう可能性が高く、週5日くらいの仕事を何年も続けているような人はおまとめローンの審査に通りやすくなります。同じ年収だとしても、不定期の人は「安定した収入」という項目で引っかかってしまい、正社員と変わらないような定職としている場合は、パートであることがおまとめローンの審査で大きくマイナスになることはありません。
パートのおまとめローンの選び方
パートでおまとめローンを利用する場合は、まずは利用条件を確認してください。東京スター銀行のように「自営業・主婦(主夫)・パート・アルバイトの方はご利用いただけません」となっている金融機関もあります。このような金融機関で審査を受けても、審査には受かりませんので必ず避けてください。次に重視したいのが金利です。おまとめローンをするときには現在借りているお金の金利よりも、おまとめした結果の金利のほうが低くする必要があります。その上で、さらに低金利であれば、返済総額にも影響がありますので、できるだけ金利の低い金融機関で借りたいところです。借りるときは「どこでもいいや」と思わずに必ず金利の比較を行ってください。
金利は銀行が低金利で、次に大手消費者金融になります。中小の消費者金融は大手消費者金融と同じくらいの金利ですが、借りられる額が低く設定されていますので、おまとめローンには不向きですので注意してください。
また、収入証明が必要かどうかもチェックしましょう。パートの場合は収入証明になるものを用意するのも面倒かと思います。消費者金融の場合は50万円まで収入証明不要で、銀行の場合は100万~300万円が収入証明不要のラインになります。おまとめしたい額に合わせて選ぶようにしましょう。ただし、年収に対して虚偽の申告をしていいということではなく、手間がかからないというだけのことですので、申請時はきちんとした年収を記載して審査を受けてください。
利用するときの気になる疑問
おまとめローンの審査を通すコツを紹介する前に、パートの人がおまとめローンを利用する際によくある質問とその回答を紹介します。Q1
年収が少なくても一本化できますか?
A1
おまとめローンは年収が少なくても利用することはできます。ただし、年収に対して借り入れしい額があまりにも高額である場合、おまとめできないケースもあります。年収の1/2以下、できれば年収の1/3以下の金額であれば、おまとめできる可能性が高くなります。
Q2
パートを始めたばかりですが、利用できますか?
A2
おまとめローンは安定した収入が必要ですので、パートを始めて2,3ヶ月というような場合は審査で落ちてしまう可能性があります。借りる金額にもよりますが、できれば1年以上の勤務実績が欲しいところです。
Q3
銀行と消費者金融のどちらの審査が甘いですか?
A3
銀行と消費者金融では、消費者金融のほうが審査に通りやすい傾向にありますが、決して審査が甘いということではありません。実際に消費者金融でも申請をした半数以上が審査で落ちています。消費者金融のほうが借りやすいのは事実ですが、消費者金融なら簡単に借りられるわけではないということを頭に入れておきましょう。
Q4
職場に知られたくないのですが、パートでも職場に在籍確認されるのですか?
A4
パートでも在籍確認の電話はあります。ただし、基本的には職場にお金を借りることがバレないような方法で在籍確認をしてもらえます。また金融機関によっては在籍確認不要な金融機関もありますので、不安な人はそのような金融機関でおまとめローンを利用するようにしましょう。
パートのおまとめローン審査基準
パートの人がおまとめローンの審査を受けるとき、その審査基準はパートだからといって特別に高くなるわけではありません。審査が厳しいのではなくパートという働き方の結果が、そもそもの審査基準を満たしにくいのだということを頭に入れておきましょう。その上でおまとめローンの審査基準をチェックしてきましょう。・ 年収
・ 勤続年数
・ 他社借入件数
・ 他社借入総額
・ 過去の借入返済実績
正社員の場合は、公務員であることや上場企業の社員であることがプラスに働きますが、パートの場合は、どこの職場で働いていても「パート」というステータスは変わらず、審査を受ける上でプラスポイントになることはありません。
それよりもその職場に何年在籍しているかということのほうが、重要になります。パートでも正社員よりも長く、その職場で働いているということがありますよね。このようなケースは審査ではプラスになります。明確な審査基準があるわけではありませんが、パートの場合は1年以上の在籍がないと審査には通りにくくなります。
また、他社からの借入額や借入件数が多い人は多重債務者として判断され、おまとめローンであっても審査に通りにくくなります。年収以上の借入総額があるようなケースや、5社以上から借り入れしているようなケースでは審査の通過が難しくなります。
個人信用情報がブラックの状態の人は、言うまでもなく審査は通らず、ブラックでなくても過去にクレジットカード払いの返済や携帯電話料金の支払いで、何度も滞納している人も審査に通過しにくい状態ですので気をつけてください。
審査に通過するためには
パートの人がおまとめローンを通そうと思うと、いくつかの条件を揃えておく必要があります。ここではパートの人がおまとめローンの審査に通すために必要なことについて紹介します。・勤続年数を1年以上にする
もし勤続年数が10ヶ月や11ヶ月というような状態であれば、勤務して1年が経過するまで待つようにしましょう。たった数ヶ月のことですが、この数ヶ月の差で審査通過の可能性が大きく変わります。すぐに借りたい場合を除き、できるだけ1年以上は同じ職場で働いた上で審査を受けるようにしてください。
・在籍確認の電話があることを職場の人に伝えておく
ローンの審査を受けていることを、職場の人に知られたくないかもしれませんが、在籍確認で「いない」と言われると、そこで審査はアウトになります。正社員の場合はそのようなことはありませんが、電話を受けた人がパートの人の名前まですべて把握していない可能性があります。職場で電話をよく取る人には「電話があるかも」と伝えておくようにしましょう。
・滞納の履歴がない状態で審査を受ける
パートの人はちょっとしたマイナス要因が審査に大きな影響を与えます。クレジットカードの滞納や、携帯電話料金の滞納が審査においてマイナスになります。とはいえ延滞をした場合の記録は5年間残りますので、5年も待つのは大変です。少なくとも最近の1年間は延滞の履歴がないような」状態で審査を受けるようにしてください。
審査に通らない理由と対策
パートの人がおまとめローンに通りにくい理由は大きく分けで2つあります。・ 申し込み時に間違ったの情報を記載する
・ おまとめローンしたい額と収入のバランスが悪い
それぞれについて、特徴と対策をもう少し詳しく見ていきましょう。
申し込み時に間違ったの情報を記載する
パートなので審査に通りにくいと思って、年収を高めに記載したり、勤続年数をごまかしたり、借入件数や借入額を少なめに申請する人がいます。これがバレたときは100%審査に落ちると考えてください。お金は信用で貸すものですので、間違った情報を記載するというのはその信頼を無視するということにもなります。審査をする側には、意図的に間違ったのかそれともただの記載ミスかはわかりませんので、どちらの場合も審査落ちするようになっています。記載内容は、収入証明や信用情報機関のデータベースで照合できますので、嘘の記載はほぼ間違いなくバレると考えて、正しい情報を記載するようにしてください。
借り換えしたい額と収入のバランスが悪い
総量規制があるため、本来はおまとめローンする額は年収の1/3であるはずですが、実際にはねんしゅうの1/3以上の借金を抱えていることがあり、それをおまとめローンしようという人もいます。1/3を少し超えているくらいであれば良いのですが、大幅に超えていると「返済できない可能性がある」として、おまとめローンできない可能性があります。このようなケースではとにかく返済額を減らす以外に方法はありません。年収の1/3程度まで借入額を減らしてから、おまとめローンを利用するようにしましょう。
パートでも利用できるおまとめ商品一覧
それではパートの人でも利用しやすいおまとめローンをいくつか紹介します。パートでおまとめローンを検討している人は参考にしてください。・三菱UFJ銀行カードローン
借入限度額:最高500万円
実質年利:1.8~14.6%
三菱UFJ銀行でおまとめローンをする場合は、使用用途自由なカードローンを利用することになります。三菱UFJ銀行を利用するメリットは銀行ならではの低金利にあります。150万円借りたときの金利は年12.6%ですので、消費者金融などで借入するよりも低い金利で借りることができるメリットがあります。
・オリックス銀行カードローン
借入限度額:最高800万円
実質年利:1.7~17.8%
オリックス銀行は銀行の中では金利も高めですが、金利が高めであるため審査基準がやや低くなります。150万円借りたときの金利は14.8%で、100万円未満の場合は17.8%にもなることがあるので、低い金額でのおまとめローンではなく、100万円以上のおまとめローンに向いています。
・アコム
借入限度額:最高300万円
実質年利:7.7~18%
銀行系のおまとめローンは審査が厳しくて不安という人には、大手消費者金融のおまとめローンがおすすめです。その中でもアコムはおまとめローンの実績が高く、総量規制以上の借入がある人でもおまとめローン可能としています。もちろんパートの人でも利用することができます。
・プロミス
借入限度額:最高300万円
実質年利:6.3~17.8%
プロミスのおまとめローンは借入限度額が他社よりも低いのですが、そのため金利が他の消費者金融よりも少し低くなります。返済日を選ぶことができますので、給料日に合わせて返済することができるのもプロミスをおすすめしたい理由のひとつです。
パートはいくらぐらいまで借りられる?
おまとめローンで心配なのは、いくらまで借りられるかということだと思います。特にパートで年収が低い人はほとんど借りられないのではないかと不安になりますよね。実際に、パートでなくてもいくらでもおまとめローンできるというわけではありません。ひとつの基準が総量規制と同じ年収の1/3になります。総量規制は年収の1/3までしか消費者金融などから借入することができないという規制です。本来であれば総量規制以上の借金はないはずですが、銀行からの借入は総量規制の対象外になるため、総量規制以上の借金をまとめようとするケースがあります。
多くの金融機関では「総量規制以上でもまとめられます」とアピールしていますが、アピールするということは、総量規制以上は貸しづらい金額だということの現れでもあります。この場合は年収が180万円のパートの人であれば、60万円が借りられる限度になります。
ただし、おまとめローンできる金額に対しては「◯◯万円まで」というような決まりがあるわけではありませんので、実際は金融機関の判断になるため、年収の1/3でも借りられる可能性はあると考えてください。また、パートでも会社員の配偶者がいる場合は、収入をすべて返済に充てることもできますので、独身のパートの人よりも多めに借りることが可能です。
借金の一本化に成功するコツ
おまとめローンをした結果、全然返済が楽にならないという人がときどきいます。これは深く考えずに、おまとめローンなら何でも大丈夫と思いこんでおまとめローンを利用した人に起こりがちな失敗になります。おまとめローンを利用するときに重要なのか下記の2点です。・ まとめた結果の金利が低くなる
・ 毎月の返済額が少なくなる
この2点を意識しておまとめローンを利用することで、おまとめ後の返済が楽になり、完済の可能性が高くなります。
まとめた結果の金利が低くなる
おまとめしたい借金の金利がすべて15%だとして、おまとめローンを利用した結果、金利が18%になる。これはおまとめローンの失敗例です。低金利の借金はおまとめには向いていません。おまとめローンを利用するときは、現在借りているお金の金利よりも低い金利のおまとめローンを利用してください。毎月の返済額が少なくなる
これまで4社の返済で毎月6万円返済し、生活が苦しかったとします。このようなケースではおまとめローンを使うことで月々の返済を2万円や3万円などの減らすことができれば、生活が安定しますよね。これがおまとめローンの成功例です。ただし、月々の返済額が減るということは返済期間が伸びますので、低金利とはいえ返済総額が増える可能性がありますので注意してください。
まとめ
パートでも一部の金融機関を除いておまとめローンを利用することは可能です。ただし、借りるために重要なのは「安定した収入がある」ということになります。同じ職場で何年も働いていて、これからも働き続ける予定であることが審査では重要になります。勤続年数が数ヶ月しかないような場合は審査に通りにくいので注意してください。借りられる金額は、返済可能な金額になりますので、ひとつの目安が総量規制と同じ年収の1/3と考えてください。金額によっては総量規制以上でも借りることは可能ですが、パートというステータスを考えると、年収の1/2を超える額のおまとめローンは難しいと考えて、まずは借入額を減らすことに集中しましょう。
おまとめローンを選ぶときはできるだけ低金利の金融機関を選びたいところですが、金利が低くなればなるほど審査が厳しくなる傾向にあります。まずは銀行のカードローンの審査を受けて、審査に落ちた場合は低金利を諦めて消費者金融などから借り入れしましょう。
ただし、おまとめローンをした結果、金利が上がってしまうようなことはないように気をつけてください。100万円以下のおまとめローンを消費者金融で行おうとすると、金利が上がってしまうこともあります。おまとめローンをするときは、金利が下がることと月々の返済が楽になることを意識して選ぶようにしてください。