はじめに
静岡銀行は静岡市に本店を置く地方銀行です。通称しずぎん(静銀)。地方銀行の中では第三位の資産を有しており、千葉銀行・横浜銀行とともに三大地銀と呼ばれることもあります。
強固な基盤を持ち堅実な行風ですが、時代に遅れを取らない施策を行っていることが特徴です。日本だけでなくニューヨーク、香港など海外にも店舗展開を行い、近年ではインターネット支店を利用した全国対象のローン商品にも力を入れています。
信頼性ならトップレベルと呼ぶに相応しい静岡銀行。実は消費者金融の借入をまとめるのにぴったりなローンを展開しており、日本全国から申込ができます。今回はしずぎんのおまとめローンの特徴や審査の基準などについて見ていきましょう。
静銀のおまとめローンとは?
静岡銀行には他社の借入を一本化する『おまとめ』を専用にしたローン商品はありません。しかしメインで展開している用途自由の『しずぎんフリーローン』は一本化にも利用可能。商品説明ページにもおまとめを勧める記載があり、銀行側もおまとめローンへの利用に力を入れていることが分かります!
おまとめOK!しずぎんフリーローンとは
しずぎんフリーローンは静銀が展開している用途自由のフリーローンです。使い道を証明する書類がなくても申込ができ、事業資金以外のあらゆる用途に使用できることが特徴。他の金融機関からの借り換えやおまとめにも利用可能です。
利率は年4.0%、7%、9%、10%、12%、14.5%の6段階あり、審査によっていずれかに決定します。担保や保証人は必要がなく、保証会社は株式会社オリエントコーポレーションもしくはエム・ユー信用保証株式会社となります。限度額は最大500万円となり、10万円単位で設定されます。300万円を超える申込には年収を確認できる資料が必要になります。
申込可能対象について
地方銀行のローンは本支店の近くに住んでいる・もしくは勤務している方しか申し込めないものが多いです。しかし、しずぎんフリーローンはインターネット支店を利用して全国から申込ができます(運転免許証をお持ちの方に限ります)。
契約時には返済用の口座を開設しなくてはいけませんが、今まで静岡銀行を全く知らなかったという方・近くにATMや支店がない方でも申込可能です。
また、銀行のローンはアルバイトや主婦は申込ができない例も決して珍しくありませんが、静銀のフリーローンはアルバイトやパート、契約社員、主婦(夫)でも申込OK。申込の前にホームページの5秒診断で借入ができるかの目安が確認できるので、年収が低くて不安だという方でも安心です。学生の申込はできませんので気をつけましょう。
どんな人におすすめ?
以下に当てはまる方はぜひ静銀でのおまとめローンを検討してみましょう。
低い利率で一本化がしたい
消費者金融で借り入れを申し込むと、初めて契約する方は上限の金利で案内される確率が高いです。会社や金融商品、金額にもよりますが、大体17.5%~18.0%の利率で借入をしている方が多いのではないでしょうか。
一方、静岡銀行のローンの金利は年4.0%~14.5%ですので、上限での契約になったとしても消費者金融よりも安い金額でおまとめができます。できるだけ低い金利で一本化がしたいと考えている方には非常にぴったりと言えます。
銀行に来店する時間が取れない
銀行の窓口営業時間は限られていますので、銀行でおまとめローンを組みたくでもなかなか申込みに行けない、と悩む方が多いです。しかし静岡銀行は郵送もしくはネットで申込み手続きを完了させることができ、窓口に来店する必要が一切ありません。忙しい方、なかなか時間がない方にとてもオススメです。
毎月の返済金額を少な目にしたい
静銀のフリーローンは返済期間を最長10年まで設定できます。毎月の家計の負担を減らして余裕を持った返済がしたい、と考えている方にはぴったりです。ボーナス月には返済金額の上乗せもできます。
静銀のおまとめローンの利用方法
実際にしずぎんでおまとめローンを申込み、融資を受けるまでの手順を確認していきましょう。
仮審査の申込
本契約の前に仮審査を申し込むことができます。仮審査はインターネット、FAX、郵送のいずれかで行うことが可能です。この時点では準備する書類などはありません。また、ここでの申告内容はあくまでも仮のものです。契約の際に相違事項があると融資が取消になるケースもありますので気をつけましょう。
・インターネット
静岡銀行のホームページ(PC・スマホ)の「かんたん仮審査」よりいつでも好きな時に申込めます。
・郵送
ホームページの「各種資料(申込書)請求 メールオーダーサービス」を利用することにより、全国どこからでも申込書を郵送で取り寄せることができます。申込書は請求から到着まで一週間程かかります。
・電話
仮審査専用のフリーダイヤルが設置されています。受付時間は年末年始を除く平日の9:00~20:00です。
仮審査の結果連絡
申込み確認後、最短3日ほどで電話・ハガキ・メールのいずれかによって仮審査の結果連絡があります。結果の電話連絡先は前もって選ぶことができますので、自宅に電話をされると困るという方でも安心です。
正式契約
本人確認書類などの必要な書類と印鑑を用意し、一か月以内に正式な申込みを行いましょう。契約は静岡銀行の窓口、郵送、インターネットのいずれかで行えます。
静岡銀行の口座を持っていない方はここで同時に口座開設を行うため、郵送やインターネットでの契約は融資まで2週間ほどかかります。お急ぎの方は窓口をおすすめします。また、インターネット支店以外の支店で融資を受けている場合はネットでの契約はできませんので気をつけましょう。
融資
返済用に設定した静岡銀行の口座に振込で融資を受けられます。仮審査の後に静岡銀行の窓口で契約を行った場合、申込みから10日~2週間で融資が完了します。
返済方法
ローンの一本化ができたら毎月返済を行っていくことになります。返済は静岡銀行の預金口座から、毎月一定の金額を自動で引き落としします。6か月ごとにボーナスによる増額返済もできます。
繰り上げ返済
返済は毎月自動で行われますが、一括で繰り上げ返済をすることも可能です。残高が100万円未満、もしくは借入日から繰り上げ返済日まで1年未満の場合は手数料がかかりません。それ以外の場合は税込6,480円の手数料がかかります。臨時収入があった時に一部を繰り上げ返済する、といった使い方はできません。
静銀のおまとめローン審査基準
静岡銀行のローンのはっきりとした審査基準は明確にされていません。様々な要素が組み合わさって融資金額が決定されます。ここでは審査の上で特に重要視されている項目を解説します。
年収
静岡銀行は「年収に対して無理のない返済プランかどうか」を重要視して融資を行っている旨がホームページに記載されています。年収が多ければその分返済に充てられる金額が大きくなりますので、年収が高額であるほど融資金額が高くなります。
しかし年収が高ければよいというわけではありません。返済は毎月一定の額ですので、毎月の収入が安定している必要があります。そのためアルバイトや臨時社員より、安定性のある正社員のほうが高い融資を受けられる傾向があります。
消費者金融からの借入件数
おまとめローンは複数の金融会社から借入をしている方を前提にしたローンです。しかし、借入総額が少額でも、利用している消費者金融の会社数が多くなると契約が難しくなります。
しずぎんフリーローンの5秒診断には年齢と年収、そして借入している会社数を入力する欄があります。ここで実際に件数を入力してみると、消費者金融からの借入が多いと審査に大きな影響が出ることが分かります。
個人信用情報機関の事故情報
融資を行っている金融機関は個人信用情報機関に加入しており、契約の前に情報機関の顧客情報を参照します。個人信用情報機関には顧客の氏名や住所、勤務先のほか、金融商品の契約内容、さらには長期延滞や弁護士介入情報(任意整理、個人再生など)、自己破産などの情報、いわゆる事故情報も登録されています。
個人信用情報機関は複数ありますが、静岡銀行と保証会社は全国銀行個人信用情報センター(KSC)、株式会社シー・アイ・シー(CIC)、株式会社日本信用情報機構(JICC)に加入しており、そちらに情報を提供・参照する旨が「個人情報にかかる同意条項」に記載されています。信用情報を参照した際に事故情報があると、融資を受けることができません。
静銀のおまとめローンの審査に通過するには?
ここでは審査に通過する可能性を高めるために心掛けたいことを紹介します。
他社の借入を延滞しない
消費者金融などで延滞を繰り返したり長期延滞をしたりすると、個人信用情報に「延滞」という事故情報が登録されます。これがあると新たに融資を受けることはできません。そのためできる限り他社の借入は期日通りに返済を行うことが重要です。
情報は正確に記入・入力する
申込みの記載内容と個人信用情報・本人確認書類の内容に違いがあると、虚偽の内容を申告しているとみなされて審査を断られてしまうケースがあります。
「自分は嘘をつかない」という方でも盲点になりやすいのがインターネットでの入力ミスです。静岡銀行のおまとめローンはスマホからでも申込みができますが、最近増えているのがスマホ申込みでの入力ミスや申告漏れ。申込みの際はミスがないが慎重に確認をしましょう。
審査に通らない理由と対策
万が一融資を断られたとしても、その理由ははっきりと教えてもらえません。ここでは審査を断られる例と対策を紹介します。
個人信用情報機関に事故情報がある
前述した通り、個人信用情報に事故情報があると審査を断られます。この事故情報は永久に保管されるわけではありません。任意整理や延滞などの情報は最長で5年、自己破産の情報はKSC、JICCが5年、CICが10年の間記録されます。事故情報が消えた後なら新たに借入ができる可能性があります。
消費者金融からの借入件数が多すぎる
金融会社や年収にもよりますが、消費者金融の借入会社数が5~6件を超えると融資を断られる可能性が極めて高くなると言われています。もし融資枠が増やせそうな会社がある場合や、完済間近な会社がある場合は、借入している会社の数を減らすと審査に通る可能性があるかもしれません。
短い期間に多くの会社に申込みをしている
金融会社はローン申込みがあった際には個人信用情報機関を参照しますが、その際には申込みをしたという記録が情報に残ります。短期間のうちに多くの金融機関に申込みを行うと、複数の会社で契約しているのではないかと申込みを断られる例があります。これを申込みブラックと呼びます。
申込みブラックには明確な基準はありませんが、1ヶ月のローン申し込みが3~4件を超えると融資が受けられない可能性が高いです。申込み情報はCIC・JICCは半年間、KSCは最長1年間記録されますので、申込みブラックになってしまったと予想できる場合は間を置いて申込みをするようにして下さい。
メリットやデメリットは?
メリット
静岡銀行のフリーローンは利率が4.5%~14.5%ですので、消費者金融よりも低い利率で借り換えができることがメリットです。地方銀行でありながらも全国から申し込みを受け付けており、インターネットもしくは郵送で手続きができることも静岡銀行の長所です。
また、静銀のフリーローンはおまとめ・一本化に特化した商品ではありませんが、ホームページを見れば分かる通り、他社借入のおまとめに利用することをあらかじめ見越した商品となっています。そのため「他社の借入があると審査が通らないのではないか」と心配することなく安心して申込みができます。5秒診断で借入可能かチェックできるのも嬉しいですね。
デメリット
静岡銀行のローンは仮審査の申込みから融資まで2週間程度かかります。そのため急いでおまとめをしたいという方には不向きと言えます。また、大手消費者金融会社とは違い返済方法が静岡銀行の口座からの引落のみとなっていますので、返済方法を自分で選びたいという方にとってはデメリットに感じるかもしれません。
総量規制と静銀銀行のおまとめローンの関係
消費者金融で借入をしている方は総量規制」という言葉を耳にしたことがあると思います。総量規制とは借り過ぎを防ぐために制定されたルールのことで、借入総額の合計が年収の3分の1以上になってはいけないという規制です。
この総量規制は消費者金融のローンを対象としており、銀行の金融商品は対象になりません。そのため静銀のローンは総量規制を気にせず申込みが可能です。
おまとめローンを選ぶ際のポイント
おまとめローンを組むことができる会社は多数存在します。どのようなことに着目して金融会社を選べばいいのでしょうか。
借入利率
おまとめローンでは複数の借入を一つに合算しますので、契約する金額はかなり大きくなります。その大きな金額を長い期間をかけて返済していくとなると、わずか数パーセントの利息の差でも侮ることができません。支払総額ではかなりの差が出ます。できるだけ低い利率でおまとめを行うと、利息が少なくなりお得に返済ができます。
安心できる金融機関
近年、闇金融業者によるおまとめローン詐欺が増えています。「○社以上でもおまとめ可」「おまとめローンの相談に乗ります」等と魅力的な広告を打ち出し、法外な利息を要求したり、毎月手数料を徴取したりする例が実際に報告されています。このような闇金融に騙されないためにも、信頼できる金融機関のおまとめローンを利用することを強くオススメします。
おまとめローンには静銀がおすすめ!
静岡銀行のフリーローンは用途自由なローンですが、おまとめに利用する方も多く、窓口に来店することなく申込みや契約が可能です。銀行のローンですので消費者金融よりも安い利率が特長です。
また、静銀は三大地銀の一つであり、静岡県内の地銀や信用金庫の中では消費者ローンシェア・預金シェア・店舗数いずれもナンバーワン。大型のおまとめ契約でも安心ですね。静岡以外にお住まいの方でも申込みができまので、ぜひ検討をしてみましょう。