主婦でもおまとめローンは利用できる?
複数の金融機関からお金を借りてしまうと、返済日もバラバラで返済額の計算も面倒です。そこで借金を一本化して返済の負担を減らせる「おまとめローン」がオススメ。という説明はどこでも目にします。
しかし、この記事を見ている人はこんな疑問を抱えているのではないでしょうか?
- 「専業主婦だけどおまとめローンが利用できるか知りたい」
- 「主婦はおまとめローンでいくらくらい借りられるの?」
結論から先にお話すると、主婦でも条件を満たしていればおまとめローンの利用は可能です。
この記事では、その条件を紹介。条件を満たしておまとめローンでお金を借りる方法をわかりやすく紹介しています
自分はお金を借りられる対象なのかどうか、まずはこの記事を読んで確認しておきましょう。
おまとめローンが利用できる主婦の条件
主婦がおまとめローンを使うために必要な条件は、「本人に収入があること」です。
つまり、主婦の中でも以下2つのパターンがあり、それぞれ利用の可否が異なります。
- 収入がない専業主婦:おまとめローンは利用不可
- パートなどで収入がある主婦:おまとめローンは利用可能
消費者金融も銀行も、申込みの条件として「安定した継続的な収入があること」を明示しています。
主婦、学生の方でも、パート、アルバイトによる安定した収入がある場合お申込みいただけます。
また、専業主婦・主夫の方のお申込みも承れません。
おまとめローンは総量規制対象外ではありますが、各金融機関が収入がない専業主婦の申し込みは不可としているのです
つまり、パートなどで少額ではあるものの本人に収入がある主婦はおまとめローンを利用でき、仕事をしていない専業主婦はおまとめローンを利用できないということになります。
かつては配偶者貸付制度という、配偶者に安定した継続的な収入があれば専業主婦でもお金を借りられる仕組みが存在しましたが、現在その制度を採用している金融機関はほとんどありません。
結論として、専業主婦がおまとめローンでお金を借りるのはほぼ不可能に近いと考えて良いでしょう。
専業主婦が「ほぼ不可能」となっている理由
専業主婦がおまとめローンを利用するのは「ほぼ不可能」と紹介したのには理由があります。
先程も紹介した通り、おまとめローンは総量規制対象外となっています。
つまり、法的には本人の収入は関係なくお金を借りられるはずなのです。
ただし、消費者金融のおまとめローンは収入証明書の提出が基本となっており、銀行も借入希望額が50万円を超える場合は収入証明書を提出することになっています。
そのため、「専業主婦お断り」と書いていない金融機関であれば申し込み自体はできますが、収入証明書を提出するところで引っかかります。そうした理由があるので、ほぼ不可能と紹介したのです。
おまとめローンの契約には、本人に安定した継続的な収入があることが必須です。
次章からは、パートなどでお金を稼いでいる主婦に絞り、おまとめローンを利用する方法を紹介していきます。
主婦ならおまとめローンでいくら借りられる?
この章では主婦がおまとめローンで借りられる限度額について紹介します。
おまとめローンの借入希望額というのは、基本的に現在借り入れている借金の総額です。現在200万円の借金がある人は、200万円を希望額として申し込みをします。
そこで気になるのが、主婦でもそんな大金を借りることができるのかということ。これは結論からお話すると、可能です。年収を上回るかもしれない額がなぜ借りられるのか、これから詳しくお話していきます。
おまとめローンは総量規制対象外のローン
消費者金融でお金を借りる場合、総量規制というものが大きく関係してきます。
総量規制があると年収の1/3以上のお金を借りることができないため、年収100万円の主婦なら30万円程度までしか借りることができません。
銀行は総量規制対象外ではありますが、近年自主規制を設けて消費者金融と同等の融資額にしています。
カードローンの融資の上限額を他社からの借り入れを含めて利用者の年収の2分の1や3分の1までとする自主的な"総量規制"を導入。貸し過ぎを未然に防ぐ。
こうした背景から、年収以上のお金を借りることはできない仕組みになっています。
しかしおまとめローンは消費者金融を含めて全て総量規制対象外。年収を超える額のおまとめローンを申し込んでも、審査に通れば借り入れが可能なのです。
主婦が借りられる限度額は返済負担率で決まる
おまとめローンは総量規制対象外なので、主婦でも年収を超える額を借りることが可能です。
しかし無制限に借りられるのかといえばそうではありません。ローンには「返済負担率」というものがあり、年間の返済額が年収の30%程度であることが審査通過のボーダーラインとなります。
例えば年収100万円の主婦の返済負担率は、30%だと約30万円です。年収を超える額を借りたとしても、年間の返済額が30万円程度に収まるのであれば審査通過の可能性があります。
シミュレーションの例として、年収100万円の主婦が200万円の借り入れをした場合、金利が6.5%で返済回数を67回と仮定します。
その場合の月の返済額は36,000円となり、年間の返済額は約43万円となります。
これでは返済負担率が約40%となってしまうので、審査に通過する可能性は低くなります。返済回数を長くするか、希望額を減らすなどの対応が必要となるのです。
年収が100万円だったとすると、返済負担率を30%にするためには毎月「27,500円」以下に返済額を設定する必要があります。
そうなると、同じ金利6.5%で仮定すると借りられる額は約110万円となるのです。
つまり、年収相当額までなら借り入れの可能性があるということです。
年収の2倍や3倍の額になると審査に通らない可能性がありますが、年収相当額であれば審査に通る可能性は十分あります。
自分はいくらお金を借りられるのか心配している人は、年収までなら借り入れはできそうとおぼえておくと良いでしょう。
次章では、年収以上の借金はおまとめローンにできないのかという疑問にお答えしていきます。
主婦は年収以上のおまとめローンはできない?
前章では、年収相当額までなら審査通過の可能性があると説明しました。
しかし、年収以上の借金をまとめたい人は、おまとめローンは契約できないのでしょうか?
これは返済期間を調整することで可能になります。おまとめローンや借金の一本化に使えるフリーローンは、返済期間が最長で10年程度に設定されています。金融機関によっては借入額に応じて返済期間が決まっている場合がありますが、柔軟に対応してくれるところもあります。
もし年収以上の借金をまとめたい場合は、金融機関に相談して無理のない返済計画を一緒に立ててもらうことをオススメします。
銀行であれば、窓口で相談も可能です。
返済期間を伸ばしすぎると返済総額が高くなる
年収以上のおまとめローンを契約するためには、返済期間を長くする方法が有効です。
しかし最長10年だからと10年に設定すると、おまとめ前よりも利息が高くなってしまう場合があるのです。
返済負担率は30%程度が理想と言われていますが、それを超えたから審査に落ちるというわけでもありません。
主婦の場合は家賃または住宅ローンは配偶者の収入からしているケースが大半です。
その場合本人の家賃負担は0となるので、一般的な一人暮らしの人より収入に対する支出が少ない場合があります。
銀行や消費者金融はそうした点も審査の際に考慮するので、返済負担率が30%を超えても審査に通過するケースもあります。
おまとめローンは申込時に、家賃などの負担をしているか聞かれることがあります。こうした質問は、金融機関が「収入に対していくらまで返済に充てられるか」を確認するためにされるのです。
ここまでの説明を読んで、多くの人が「結局いくら借りたらいいのか」と迷ってしまったかもしれません。
次章では、困ったときの対処法についてお話していきます。
おまとめローンの申し込みで困ったら窓口に相談する
ローンというのは非常に複雑で、借りたいお金を即日借りられるわけではありません。
素人がシミュレーションをするのも非常に大変なので、金融機関は相談窓口を設けているケースがほとんどです。
金融機関の名称 | 相談窓口の有無 | 相談方法 |
---|---|---|
アイフル | 有 | 電話 |
プロミス | 有 | 電話 |
アコム | 有 | 電話 |
りそな銀行 | 有 | 電話 |
みずほ銀行 | 有 | 電話 |
東京スター銀行 | 有 | 電話、窓口 |
基本的には消費者金融も銀行も、相談窓口を設けていることがわかります。
大半が電話窓口となっていますが、おまとめ専用ローンを用意している東京スター銀行に関しては、窓口でも相談が可能となっています。
窓口では借入可能額の相談はもちろん、今より返済負担が減る返済計画なども立ててくれるので、空いている時間に問い合わせてみることをオススメします。
おまとめローンの審査基準
ここまでで、自分がおまとめローンの契約ができるかどうか、だいたいいくら借りられるかというのがわかったと思います。
ここでは、多くの人が疑問に思う審査基準について詳しく解説していきます。
審査基準で大切なのは「安定した継続的な収入があること」です。それを判断するためには、以下の3点が審査でチェックされます。
- 年収
- 勤続年数
- 勤務形態
1.年収
年収はローンを契約する上で大事な項目です。年収が0の専業主婦はおまとめローンの契約ができません。
パートなどをすることで、年収に応じた額を借りられるようになります。
年収は多い方が審査が有利になりますが、扶養控除内で働いている主婦は年収をむやみに上げることができません。その場合はこれから紹介する審査基準のスコアを少しでも上げておきましょう。
2.勤続年数
銀行や消費者金融は、おまとめローンの条件として「安定した継続的な収入があること」を挙げています。
これはパート代などの給料が、一定期間安定して入っていることを指します。勤続年数が長ければ、それだけ長期間収入を得続けていることがわかります。
パートを転々としていると不安定な収入とみなされてしまうので、同じ職場で長期間働いていることが大事です。
3.勤務形態
主婦と言えばパートとは限りません。
正社員で時短勤務制度などを利用している人もいるでしょう。勤務形態は正社員であることが望ましいと言われています。安定感という意味でパートやアルバイトよりスコアが高いのです。
しかし、パートやアルバイトでも先程紹介した勤続年数が長ければ、正社員と同等の評価が得られます。一番評価が低いのが、収入が安定しない日雇いの派遣などです。
知人の店の手伝いなども不安定な収入とみなされてしまいます。
これらの審査基準の他にも、現在他社からいくらお金を借りているかというのも確認されます。おまとめローンなので、当然他社に借り入れがある状態かと思います。
しかし前章でも紹介した通り、年収を大きく上回る借金がある場合は審査通過の可能性が下がります。
他社借入件数、他社借入金額は個人信用情報機関に全て登録されています。審査の際には必ずチェックされるので、嘘の申込みをしてもバレてしまうので注意しましょう。
家族や職場に内緒でおまとめローンを使いたい
お金を借りられる条件は、前章までの説明でわかりました。
自分がお金を借りることができるとわかったとき、次に気になるのは「誰にもバレずに借りたい」ということではないでしょうか?
この章は、職場の人や旦那さんにバレずにお金を借りる方法を紹介していきます。
職場や旦那さんにバレないようにおまとめローンを契約するなら、以下の2点を守りましょう。それさえ乗り切れば、返済が開始した後は基本的に誰にもバレることはありません。
- 在籍確認の言い訳を用意しておく
- 自宅に届く郵送物をなくす
在籍確認の言い訳を用意しておく
おまとめローンは借りる金額が高額になるので、基本的に在籍確認はされることを覚悟しておきましょう。
在籍確認とは、申込時に記入した勤務先に電話がかかってくること。金融機関の担当者が申込者宛に電話をかけ、本当にその職場に勤めているかどうかを確認するのです。
在籍確認の電話は必ずしも本人が出る必要はなく、同僚が「ただいま席を外しています」と答えてくれるだけで問題ありません。
非常にカンタンな電話確認ではありますが、職場に電話がかかってくるということでおまとめローンの契約がバレる可能性があるのです。
在籍確認の電話が避けられない以上、同僚に話す言い訳を考えておきましょう。
- 子供の教育ローンを借りる
- 住宅ローンの電話確認だった
- クレジットカードを作った
言い訳としてオススメなのが、上記の3つです。借金をする場合は在籍確認はつきものなので、おまとめローンではない別のローンの契約と話せば良いのです。
自宅に届く郵送物をなくす
カードローンで借金を一本化する場合、カードが自宅に郵送されてきます。
その郵送物でバレる可能性があるので、申込時に郵送物がない方法を選んでおきましょう。
郵送物として考えられるのは以下の3つです。
- ローンカード
- 契約完了時のお知らせ
- 返済計画書
これらの郵送物は、金融機関に相談すれば自宅に送らないように設定できます。
申込時に「郵送物をなくしたい」と話しておくことが大事です。郵送物なしの契約はメジャーなものなので、金融機関も特別怪しむこともありません。
注意点としては、返済が遅れたりすると督促状が届く可能性があるということ。電話の可能性もあるので、電話番号も自宅ではなく個人の携帯電話にしておきましょう。もちろん、滞納などしないことが一番です。
おまとめローンのメリット・デメリット
最後におまとめローンのメリットとデメリットをまとめてみましたので参考にしてみてください。
選ぶポイントとなるので、どこのローンを契約しようか迷っている人にオススメです。
おまとめローンのメリット3つ
- 支払う利息が安くなる
- 返済の自己管理が楽になる
- 毎月無理のない返済額にできる
メリット1.支払う利息が安くなる
おまとめローンは、利息が低いことが最大の魅力です。
低金利ローンに借り換えができれば、月々の返済額の負担も少なくなり無理なく返済することが可能です。
ちなみに、借り入れ額が大きければ大きいほど、逆に金利が低くなる特徴があります。
返済の自己管理が楽になる
返済計画の確認がしやすいのもおまとめローンのメリットのひとつです。
借金をひとつにまとめることで、返済日も1日になって管理が楽になります。金融機関によって返済日が違うと、借り入れ件数が多ければ多いほど混乱してしまいます。
毎月無理のない返済額にできる
もし、返済総額があまり変わらなかったとしても、返済可能な額を相談できるのも大きなメリットです。
自分に見合った返済期間に延長することができるため、無理のない返済額を設定することができます。
おまとめローンのデメリット2つ
では次におまとめローンのデメリットについての話をしましょう。
おまとめローンと聞くと、悩みどころのある方からすればメリットだらけといったイメージがあるかもしれませんが、デメリットもありますので、事前に把握しておきましょう。
- 条件や審査が厳しい
- 利息が高くなる可能性がある
条件や審査が厳しい
デメリットのひとつが、おまとめローンはカードローンに比べ審査が厳しいという点。
この記事でも詳しく紹介しましたが、専業主婦はお金を借りることができません。高額融資になるほど、条件や審査が厳しくなるのは仕方ないと言えるでしょう。
利息が高くなる可能性がある
メリットのところで、おまとめローンは返済期間の延長が可能という話をしました。
しかし、もうひとつ堀り下げれば、金利は下がったとしても返済期間が延長されれば、増えた返済回数(期間)分、利息も多くなり、結果的に損になることも想定されます。
これを知らずに、おまとめローンに手を出してしまうと、思いもよらなかった落とし穴が待っています。
そんな失敗を未然に防ぐためにも、返済計画はしっかり立てましょう。
まとめ
- 専業主婦は収入が0なのでおまとめローンは利用できない
- パートなどを仕事をしている主婦ならおまとめローンの利用が可能
- 年収以上の借り入れは可能だが、審査や条件が非常に厳しい
- 借りられる限度額は年収同等額程度で、それ以上は審査次第
- 主婦は住宅ローンなどの支払いがなければ年収が低くても審査に通る可能性がある
おまとめローンは膨らんだ借金を整理するためには非常に有効な手段ですが、条件や審査が厳しいのがネックです。各社安定した継続的な収入があることを条件にしているので、年収がない専業主婦は利用できません。
パートなどの仕事をしていればおまとめローンの契約は可能ですが、借りられる額は年収同等額までとなりそうです。年収以上の借り入れも法的には可能なので、年収以上の借り入れに関しては金融機関の審査次第となります。
しかし、主婦は一般的な会社員と違い、住宅ローンなどの支払いがないケースも多々あります。その場合は年収以上の借り入れもできるかもしれません。
条件や審査が非常に厳しいおまとめローンですが、各金融機関は相談窓口を設けています。不安な点などがあれば、各金融機関に問い合わせることをオススメします。
まずは借金のストレスから開放されたいという人は、金利などの条件が多少悪くなっても消費者金融での契約を検討しましょう。時間がかかってでも計画的に借金を減らしていきたいという人は、銀行カードローンやフリーローンの利用を検討しましょう。