ネット銀行のおまとめローンの紹介
ネットバンクは主にインターネット上で営業を行っている銀行のことをいいます。ネット銀行、インターネット銀行とも呼ばれます。実店舗を全く持たない、もしくは最低限の店舗しか置かず、その分削減したコストを顧客に還元しています。店舗を展開している通常の銀行に比べて預金の金利が高く、振込手数料が安いことが特長です。
通常の銀行同様に定期預金やローンも取り扱っていますが、他の金融機関の借入を一本化するおまとめローン商品はどうなっているのでしょうか。今回は様々なネットバンクのおまとめローン事情や利用方法、メリットデメリットなどを紹介していきます。
ネット銀行のおまとめローン事情はどうなっている?
ネット銀行の大手であるソニー銀行やジャパンネット銀行はかつておまとめ専用のローン商品を展開していましたが、2017年2月現在は新規受付を停止しています。
その代わり、用途自由のネットキャッシングやカードローンをおまとめや一本化、借換えとして利用できるようになっており、ローン商品説明ページにもその事が記載されています。
では、実際におまとめローンとして使用できるネットバンクのローン商品の例を見ていきましょう。
(情報はすべて2017年2月現在のものです)
ジャパンネット銀行
既存のおまとめローンは申込を停止しており、代わりに「ネットキャッシング」がおまとめローンとして使用できます。融資金額は最大1000万円。金利は年2.5~18.0%で設定されており、限度額によって変動します。
ソニー銀行
おまとめローンは受付停止中ですが、その代わりカードローンをおまとめローンとして使用できます。限度額は最大800万円、金利は年2.5~13.8%の幅で限度額に応じて決定します。
じぶん銀行
カードローンが一本化や借り換えに利用できる旨が商品ページで紹介されています。金利は年2.2~17.5%。限度額は最大800万円です。
数あるネットバンクからおまとめローンを選ぶには?
インターネットやスマホの普及に伴いネットバンクのシェアが増え、おまとめローンが組める銀行が増えています。では数あるネットバンクからどのローンを選べばよいのでしょうか。選ぶ際に気をつけたいポイントを紹介します。
口座を持っている銀行を選ぶとスピーディ
ネット銀行のローン申込みはオンラインで行えますので、一般的な銀行のローンに比べると融資までに日数がかかりません。しかしその銀行の口座を持っていない場合、ローン申込みと同時に口座を開設しなくてはいけないケースが多く、日数や手間がかかることもあります。
口座を持っているネットバンクのローンに申し込むと、顧客情報が既に銀行にあるため手続きが早く終わります。金融機関にもよりますが最短で即日中に融資が受けられることも珍しくありません。できるだけ手間をかけたくない、早く融資を受けたいという方は既に口座を持っている銀行の商品を選ぶとよいでしょう。
実際におまとめを行った際の金利をチェック
ネット銀行は通常の銀行に比べると各種手数料が安く、お得に利用ができるため、ローンの金利も安いはずだと考えている方が多いです。しかし実際にネットバンクのローン金利を見ると、金利設定の幅がかなり広いことが分かります。ケースによっては消費者金融と差のない利率になる可能性もあります。
金利は審査によって決定しますが、多くのネット銀行では融資可能額に応じて利息が設定されています。実際におまとめローンを組んだ場合どれくらいの利率になるのかを必ず確認しましょう。
選ぶときに注意したい事は?
ネットバンクでおまとめローンを組むときに予め確認しておきたい事項もあります。申込前に必ず確認しましょう。
毎月の返済がスムーズに行えるかを確認しよう
おまとめローンの返済方法は銀行によって異なります。必ず申込み前に確認して下さい。
多くのネット銀行ではその銀行の普通預金口座からの自動引き落としによる返済を採用しています。そのため、返済の期日までに預金口座に引き落としされる金額を準備しておく必要があります。実際に毎月口座に準備ができるかどうかも確認しましょう。
自宅にローンカードや書類が届く場合がある
ネット銀行のローンはオンラインで申込みができます。明細なども全てネットで確認できますので、「銀行から郵便物は届かない」というイメージをお持ちの方もいると思います。
しかし、実際は郵送物が自宅に届く例が多いです。例えばカードローン商品の場合はローンカードが郵送で届きます。もちろんローン関連の郵送物であることは封筒からは分からないようになっていますが、気になる方は申込み前にホームページなどで手順を確認しておきましょう。
ネットバンクおまとめローンのメリット
では、おまとめローンにネットバンクを選ぶメリットは何なのでしょうか。
ネット上で手続きが完了できる
銀行でおまとめローンを組む場合、店頭等に来店をしなくてはいけないケースがほとんどです。金融機関の窓口の大半は平日の昼間のみの営業のため、なかなか来店するきっかけがないという方も多いのではないでしょうか。
ネット銀行はインターネットを通していつでも好きな時に申込みができるため、店舗に来店することなく手続きを完了できます。仕事などで忙しい方、銀行に行く時間がなかなかとれない方でも手軽に申込みができることがメリットです。
ネットバンクおまとめローンのデメリット
ネットバンクのローンは非常に便利ですが、デメリットはゼロではありません。悪い点も念頭におき、納得した上で申込みをしましょう。
必ずしも金利が安くなるとは限らない
前述の通り、ネットバンクのローンの金利設定は幅広く、必ずしも安くなるとは限りません。ネット銀行の金利は限度額に応じて設定されているものが多いですので、おまとめローンを検討する際には借入をすると金利がいくらになるかの目安を確認するようにして下さい。
返済方法が限られている場合が多い
大手消費者金融の場合返済方法や期日が自由に選べる会社が多いですが、ネットバンクは返済方法が口座からの引き落としのみであるケースが多いです。好きな返済方法を選びたいと考えている方にとってはデメリットに感じるかもしれません。
審査基準はどうなっているの?
実際に気になるのは審査に通過するかどうかです。ネット銀行のおまとめローンの審査基準はどうなっているのでしょうか。
収入の安定性と金額
金融会社が融資にあたって一番重要視することは、毎月の返済を滞りなく行えるかどうかです。毎月の収入がないと返済はできませんので、勤務先や年収、実際に勤務しているかどうかは融資金額に大きな影響を与えます。
年収が高ければそれだけ多くの融資を受けられるとは限りません。完済するまで返済を継続できるかどうかも重要ですので、収入がより安定しているほうが好ましいとされます。アルバイトやパートよりは正社員、勤務している年月が長いほうがより融資金額が大きくなる傾向があります。
他社の借入状況
他社からの借り換えやおまとめに利用できるローンの場合、他社から借入があっても審査に通る可能性が非常に高いです。しかし金額や件数には限度があります。借入の件数があまりに多い場合は審査を断られるケースもあります。
個人信用情報の情報
銀行や消費者金融は『個人信用情報機関』を通して顧客の契約情報を共有しており、審査の際には必ずそれを参照します。それはネットバンクのローンも例外ではありません。他社で貸し倒れや長期延滞していたり、任意整理や自己破産などを行ったりした場合、個人信用情報機関を通して分かりますので融資を断られます。
実際は消費者金融と大差がない?
銀行の審査は厳しいというイメージが強いですが、ネット銀行のローン商品は保証会社が消費者金融会社であるケースが目立ちます。ネットバンクはローン商品を提供し始めてから年月が浅いため、審査のシステムを消費者金融に頼っているのです。
そのため銀行のローンほど厳しくはなく、パートやアルバイトでも審査に通過したという例も珍しくありません。
★ネット銀行のローン商品の保証会社の例
・ソニー銀行カードローン…アコム(株)
・ジャパンネット銀行…SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(旧プロミス(株))
・じぶん銀行カードローン…アコム(株)
・住信SBIネット銀行カードローン…SMBCコンシューマーファイナンス(株)、住信SBIネット銀カード(株)
ネット銀行でおまとめローンを申し込んでみよう
実際にネット銀行でおまとめローンを利用するにはどうすればよいのでしょうか。ここでは簡単な手順や必要書類などを紹介します。
ネットから申込み
ネット銀行のおまとめローンはオンラインでの申込みとなります。個人情報の取扱い条項や注意事項を確認の上申込画面に移りましょう。銀行の口座を持っていない場合はローン申込みと同時に口座開設を行うケースが大半です。既に口座がある場合、会員ログイン後の会員専用画面より申込みができる場合があります。
申込確認~審査結果連絡まで
審査結果までにかかる時間は金融機関や申込した日時によって異なります。審査結果の連絡方法も様々ですので、ホームページに記載されている申込の流れを確認しましょう。また、入力事項に不備や不明な点があった場合は予告なく電話がかかってくるケースもありますので気をつけましょう。
本人確認書類の提出
融資を受けるには本人確認書類の提出が必要になります(既に口座を持っている場合を除く)。ネットでの申し込みの場合、専用ページや専用のスマホアプリで本人確認書類の写真をアップロード行うケースが増えています。ジャパンネット銀行のように郵送での提出を選べる場合もあります。
融資
契約内容に同意し、本人確認書類の確認が終了すれば融資となります。融資方法も銀行によって異なり、即日振込で融資を受けられる場合もあれば、ローンカードが手元に届いてからの融資になることも。急ぎの場合はいつ融資を受けられるかを申込み前に必ず確認しましょう。
ネット銀行のおまとめローンの返済方法は?
全ての手続きがインターネット上で完了するネット銀行のローンですが、返済はどのように行えばいいのでしょうか。
自社口座からの引き落としを採用している銀行が多い
多くのネット銀行では、その銀行の普通口座からの自動引落を採用しています。毎月借入残高(もしくは限度額)に応じた一定の金額を決まった日に引き落とします。そのため所定の振替日までに口座に返済金額を用意しておく必要があります。
好きな返済方法を選びたいならじぶん銀行
じぶん銀行は毎月の返済を以下の2種類から選ぶことができます。
・提携ATMからカードを使用した返済
・じぶん銀行口座からの自動引落し
期日は好きな日を決めることができ、35日サイクル返済も設定可能ですので、返済方法を自分で選びたい方には非常にオススメです。
→じぶん銀行のおまとめローンの詳細
どんな人にオススメ?
来店不要でネットでお金が借りられるのが特徴である、ネット銀行のおまとめローンですが、どんな人におすすめできるのでしょうか?ここでは、ネット銀行のおまとめローンを利用したほうが良い人を紹介していきます。
店舗に来店する時間がない人
借金を一本化したいと思っていても、なかなか銀行に行く時間がない方にはネット銀行のおまとめローンを強くオススメします。
ネットで好きな時に申込みができるため来店する手間がかからず、審査の結果が出るまで店舗で待つ必要もありません。口座を持っていなくても自宅にいながら口座開設手続きが完了します。口座を持っていない方でも気軽に申込みをしてみてはいかがでしょうか。
既にネット銀行を利用している人
ネット銀行の口座を所持している方は、その銀行の提供しているローン商品をぜひ一度確認してみましょう。既に口座がある場合は簡単な手続きだけでローンの申込ができ、審査結果や融資まであまり時間がかかりません。
まとめ
『おまとめローン』はいくつかの会社の借入をまとめるローンですので、申込金額も自ずと大型になります。そのため契約に手間や時間がかかってしまうのではないか、となかなか申込みに踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
ネット銀行のローンなら、忙しくて金融機関に来店できない方でもインターネットを使用して自宅にいながら申込みができます。申込ができずにいる方こそ、ぜひネットバンクでのおまとめローンを検討してみましょう。